循環器疾患ディベート - Evidence and Experience Based Medicine -

その「エビデンス」は臨床で使えるか?
プロを目指す医師の前頭葉を刺激する
実戦的Pro/Con道場
不整脈・心不全・虚血の治療に関する一人ディベート集。各章のテーマに対してPro/Con/個人的見解に分け、それぞれが拠って立つエビデンスの検討を中心に、あえて辛辣で過激な討論を展開する。経験や勘を必要としない「マニュアル」の思想とは対極的に、超辛口な記述を通して前頭葉を刺激する「考える種」を読者に投げかける。循環器を診る若手医師、EBMを念頭に置くすべての医師に向け「プロはこう考える」を提示する。
¥4,400 税込
著:佐々木 達哉 国立病院機構大阪南医療センター循環器疾患センター部長
ISBN
978-4-89592-785-7
判型/ページ数/図・写真
A5変 頁272 図・写真34
刊行年月
2014/9/1
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Ⅰ 心電図/不整脈
1 心房細動に対してはレートコントロールに徹するべきである
2 心房細動への抗血小板薬は用いるべきでない
3 ARBによる心房細動のupstream治療は有効である
4 非弁膜症性心房細動にワルファリンはもう不要である
5 頻脈性心房細動のレートコントロールは!遮断薬が第一選択薬である
6 無症状でも心機能低下例の非持続性心室頻拍にはICDを入れるべきである
7 右室心尖部リード留置は避けるべきである
8 QRS幅が比較的狭い場合はCRT植込みの適応がない
9 持続性心房細動でもアブレーションをするべきである
10 早期再分極は予後良好である
11 抗不整脈薬は先発品を使うべきである
12 院外心停止蘇生後の低体温療法は有効である

Ⅱ 心不全/高血圧
1 心不全に!遮断薬は少量でもよい
2 心不全患者にはとにかく減塩が必要である
3 家庭血圧のほうが信頼性が高い
4 RAA系抑制薬に併用するのは利尿薬よりカルシウム拮抗薬が有用である
5 慢性心不全に経口強心薬は必要ない,むしろ有害である
6 カルペリチドはすべての急性心不全に有用である
7 BNPガイドで心不全管理すべきである
8 PDE Ⅲ阻害薬は不要である
9 ARBはACE阻害薬と同等である
10 拡張不全心の生命予後は収縮不全心と同程度に悪い
11 ACE阻害薬とARBの併用は有用である
12 貧血治療は心不全に効果的である

Ⅲ 虚血/PCI
1 急性心筋梗塞では急性期にルーチンでカルペリチドを投与すべきである
2 薬剤溶出ステント留置後のDAPTは1年間継続すべきである
3 非ST上昇型急性冠症候群でもすぐにカテーテル治療を行うべきである
4 急性心筋梗塞に対するPCIの補助治療として血栓吸引は有用である
5 非保護左主幹部への待機的血行再建はCABGが第一選択である
6 二次予防ではスタチンでLDL<100にする
7 TFIよりTRIのほうがよい
8 慢性完全閉塞を開けるメリットは予後改善である
9 高リスク患者のPCIでも予防的IABPは不要である
10 虚血性心疾患でのobesity paradoxは真実である
11 多枝病変のACS急性期のPCIは梗塞責任血管以外の狭窄にも予防的に行うべし
12 PCI前のスタチン投与は造影剤腎症を予防する


閑話休題
■ 舗装された道を歩いて行っても,誰かが行ったところまでしか辿り着けない
■ 木も見ず,森をも見ず
■ 言われてできるようになる人は,いずれ言われなくてもできるようになる。言われないとできない人は,いつまでたっても言われないとできない
■「言うこと聞かなきゃ,お尻ペンペンだ!」は,スポーツではやってはいけない
■ よく「素直になれ,謙虚になれ,努力せよ」と言われるが,どれも所詮,アマチュアの域である
■ あの頃がよかったのなら,あの頃に帰ればよいだけである
■ See nothing, say nothing, hear nothing
■ 危険は避けよ,困難は克服せよ
■ 雑多な情報から重要なものと重要でないものを区別すること
■ 子を自慢する親でなく,子供から自慢される大人になりなさい
■ 帯に短し,襷に長し

2018-02-28

【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。

27ページ 18行目
(誤) 凝固阻止因
(正) 凝固阻止因子

35ページ 16行目
(誤) QRS幅が広い心房細動があるが,
(正) QRS幅が狭くて洞調率の,

168ページ 5行目
(誤) カルペリチド1.67γ
(正) ニコランジル1.67γ

172ページ 12行目
(誤) カルペリチドは投与しない
(正) カルペリチドは通常量では投与しない

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