2026年5月中旬発売予定!
外来で、リハ室で、スポーツ現場で、
結果にこだわる人のための「運動器超音波」の必読書
トップアスリートの筋損傷や靱帯損傷の超音波診療の第一人者イニゴ・イリアテ・ポッセらにより執筆された実践書の決定版、初の日本語版刊行。全身の各部位でみられる「解剖」と「病態」(疾患)を網羅し、超音波診断から超音波ガイド下治療まで圧倒的な情報量で丁寧に解説。3D解剖モデルのイラストレーションを活⽤することで理想的なスライス⾯が示され、対応する超⾳波画像が容易に理解できる。整形外科、スポーツ、リハビリテーション、麻酔科、総合診療など運動器の診断と治療に関わる医師や医療従事者必携必備の書。
Section I 超音波の基礎
1章 超音波検査の基礎
2章 超音波診断装置と基本構造の超音波画像
3章 アーチファクトと異物
Section II 上 肢
4章 肩の解剖と超音波解剖
5章 腱板の病態
6章 肩における他の病態
7章 肘の解剖と超音波解剖
8章 肘の病態
9章 手関節の解剖と超音波解剖
10章 手関節の病態
11章 手と手指の解剖と超音波解剖
12章 手と手指の病態
Section III 下 肢
13章 股関節と大腿部の解剖と超音波解剖
14章 股関節と大腿部の病態
15章 膝の解剖と超音波解剖
16章 膝の病態
17章 下腿の解剖と超音波解剖
18章 下腿の病態
19章 足関節の解剖と超音波解剖
20章 足関節の病態
21章 足部の解剖と超音波解剖
22章 足部の病態
Section IV 末梢神経
23章 上肢の神経の解剖と超音波解剖
24章 上肢の神経の病態
25章 下肢の神経の解剖と超音波解剖
26章 下肢の神経の病態と腫瘍
近年の運動器超音波検査の普及と装置の技術革新は目覚ましいものがあります。運動器を扱う我々医療従事者にとって,超音波画像装置は現場に当然のごとく準備されており,いつでも使うことのできる医療ツールとして認識されているのではないでしょうか。
整形外科医は外来診察室や手術室で,理学療法士はリハビリテーション室で,そして最近では看護師も病室でポータブルエコーを使うようになっており,病院やクリニックだけでなく,トレーナーやセラピストもチームのトレーニングルームや遠征先といったスポーツ現場で使用するに至っています。また,従来のドプラ法に加え,低流速血流を描出するSMI(SuperbMicro‒ vascular Imaging)技術や,軟部組織の弾性を高い再現性で定量評価できる剪断波エラストグラフィー(Shear Wave Elastography)の開発など,技術面での進歩も凄まじいものがあります。
1895 年に発見された放射線によるⅩ線検査以来,人体の構造を可視化するためのさまざまな技術革新の末,超音波検査機器が誕生したのです。そして,今や検査機器の域を越え,正確な形態描出・病態診断に基づいた治療補助機器としての活用が行われています。超音波ガイド下治療の有用性と多様性は加速度的に拡大し,いくつもの臨床研究成果が報告されるとともに新たな運動器治療分野を形成させたと言っても過言ではありません。
『Ultrasound of the Musculoskeletal System:Anatomical Exploration and Pathology』は,こういった運動器超音波検査・治療を最も効率よく成功させるための必読書といえます。優秀な整形外科医,スポーツ医,リハビリテーション医,放射線医だけでなく,解剖学者,病理学者といった各界の専門家が,著者であるIñigo Iriarte 氏のもとに集い完成しました。
私とIñigo Iriarte 氏との出会いは2019 年にさかのぼります。私は当時FC Barcelona のスポーツ医学チームのHead であり,Barça innovation Hub のDirec-tor をしていたGil Rodas 氏に会いに,FC Barcelona Medical Service を訪問していました。そこでスペイン北部のBilbao からFC Barcelona Medical の一員として超音波診断のために来ていたIñigo Iriarte 氏を紹介されました。そして,彼が超音波画像と解剖学や病理(態)学を融合させた運動器超音波のための教材を,画像生成技術を駆使して作成しているところであることを知らされました。完成したいくつかの画像をスライドで見せていただき,画像の素晴らしさだけでなく,病態と組み合わせたわかり易い解説に驚き,すぐにでも実践に使用できる教材だと感じました。彼の作成したスライド教材の一部は,同年秋に東京の虎ノ門ヒルズで開催されたGlobal Sports Medicine Forum でも披露され,多くのスポーツ医の関心を集めました。今回,もう一人の監訳者でもある中島祐子先生が会長をされた2022 年の日本整形外科超音波学会(広島市)での招待講演でも,その内容が披露され多くの先生方に感銘を与えたことは記憶に新しいのではないでしょうか。
今回の翻訳にあたっては,運動器の部位別の専門性も考慮し,各分野に造詣の深い先生方にお願いしました。各章の翻訳にあたっていただいた先生方には,多大な貢献を賜りました。心より感謝申し上げます。また,翻訳は可能な限り原書の雰囲気に沿った形にしましたが,運動器超音波領域に関する用語がまだ詳細には統一されていない現状から,邦訳語の採用には一部,監訳者の判断によるところもあります。ご理解のほどご容赦いただければ幸いです。
本書が運動器超音波の教育書,実践書として,多くの医療従事者にとって珠玉の一冊となることを切に願っております。
2026 年4 月
早稲田大学スポーツ科学学術院
熊井 司




























