2026年9月末発売予定!
病理のリアルな現場と学びの道筋が見える
本当のファンダメンタルズが、ここにある
研修読本シリーズ第2弾「病理診断科」編。実際の業務内容の紹介から、学習法やキャリア形成、さらには研究・留学・AI・論文執筆まで、幅広く解説。病理診断科周辺に点在する「確定診断」に至るための知識・情報源、診断力向上のためのスキルを網羅し収載。病理を学ぶ専攻医・病理医をはじめ、病理診断に興味を持つ医学生・研修医・各科臨床医にも役立つ指南書。
1 章 病理診断科のホントのところ!
1.1 何が違うの? 病理学と病理診断
医学生の病理実習の実態/臨床医学としての病理診断学/医師の病理診断科ローテート
1.2 病理診断科の仕事と病理ローテーション
病理診断の3本柱/病理診断科ローテーションは多彩
1.3 病理ローテーション,ここがポイント!
依頼書から考える病理医の使い方/検体別の注意点から見たよい依頼書の書き方/術中迅速診断を有効活用
コラム 初期研修におけるCPC研修
コラム 病理の発表スライド作成攻略法
コラム 病理専門医を目指すときの初期研修攻略法
1.4 病理診断科の日常とローテーターの生活例
臨床実習・臨床研修の実際/見てみよう! 病理専攻医の生活例/臨床研修の病理診断科ローテーションを攻略しよう!
コラム 病理と家庭と育児と私
1.5 病理医のお金事情
病理専攻医の雇用形態と給与/病理専門医の働き方と稼ぎ方
コラム 2050年の病理像:今から病理医になって大丈夫?
2 章 病理診断レベルアップ術!(日常診療 編)
2.1 病理組織診断の上達のコツ① 病理組織診断の学び方
病理診断の勉強法:概要/病理組織診断の取っ掛かりと学習サイクル/胃生検に挑戦してみよう/診断困難例への対応
2.2 病理組織診断の上達のコツ② 言葉の意味・定義を押さえよう
言葉の意味・定義を押さえよう
2.3 病理組織診断の上達のコツ③ 病理学総論を学び直そう
そもそも「病理学」とは?/疾患分類と病理診断/病理学の用語を復習しよう!/病理学用語集 永久保存版
コラム 認知心理学からみた病理診断の学び方
2.4 病理組織診断の上達のコツ④ 肉眼観察と切り出し
標本作製過程を知ろう/切り出しの原則を押さえよう!/生検体処理に強くなろう
2.5 術中迅速診断の上達のコツ 流れと落とし穴を知ろう!
術中迅速診断とは?/術中迅速組織標本の作製過程/術中迅速細胞診/術中迅速組織標本のオプション/術中迅速診断の落とし穴
2.6 病理解剖の上達のコツ① 1 例1 例から丁寧に学び,イメージトレーニングと組み合わせる
病理解剖とは?/病理解剖の上達へ向けて何から始めるか
2.7 病理解剖の上達のコツ② 肉眼診断から診断報告書作成,剖検輯報まで
病理解剖の肉眼診断/病理解剖の診断報告書作成と剖検輯報
コラム 病理解剖の意義と倫理
2.8 細胞診断の上達のコツ 病理医として細胞診にいかにかかわるか?
細胞診の概要/細胞診の実際と判定方法
コラム 病理医のフィジカル&メンタルヘルス
3 章 病理診断レベルアップ術!(インプット/アウトプット 編)
3.1 病理診断のおすすめ教科書 医学生・研修医・専攻医 編
医学生~研修医におすすめの教科書
病理専攻医におすすめの教科書
日常診断に使う必須教科書/必須教科書にプラスして使う教科書/組織学/病理解剖/細胞診/免疫染色・染色法・標本作製など/分子病理学/研究・論文作成
3.2 病理診断のおすすめ教科書 臓器別おすすめ教科書+有用ウェブサイト
循環器領域/呼吸器領域/口腔・頭頸部領域/消化管領域/肝胆膵領域/非腫瘍性腎疾患領域/泌尿器領域 /婦人科領域/乳腺領域/内分泌領域/神経領域/皮膚領域/造血器・リンパ組織領域/骨軟部領域/その他の領域
病理診断に役立つウェブサイト
コラム 口腔病理の学び方~歯科から医科へのメッセージ~
3.3 病理診断のための文献活用法
有効な文献検索方法/教科書? 教科書⁉ 教科書!/教科書や雑誌の参考文献をのぞいてみよう/AIに聞いてみる?/PubMedを活用してみよう!/実際に論文を読んでみる/雑誌のアラートを活用してみよう/Google ScholarやPubMedのアラートを活用してみよう/文献管理ツールを使ってみよう/最後に
コラム 論文チェックを日々の勉強に取り入れよう
コラム 論理的文章構成術と英語学習のススメ
3.4 病理の学会・セミナー・研究会
病理医が参加する主要な学会/日本病理学会総会におけるさまざまなセッション/その他の病理関連の学会・セミナー・研究会
3.5 病理診断のコンサルテーション
病理診断のコンサルテーションとは?/病理診断コンサルテーションシステムを利用しよう/個人的なコンサルテーションをしてみよう/オンラインコミュニティ“PathPort”を利用してみよう!
コラム 病理とAI 活用術
4 章 病理専門医を目指そう!
4.1 病理医への道
病理診断科専門領域研修の概要/病理研修HOW TO SURVIVE
コラム これがわたしの生きる道~研修施設の選び方~
コラム 外科医からみた病理
コラム 臨床と病理の架け橋
4.2 病理専門医試験対策
病理専門医試験の実際/出題傾向と対策/試験対策全体を通しての注意点/最後に余談として
コラム 病理専門医試験受験体験記①(2023 年9 月)
コラム 病理専門医試験受験体験記②(2025 年8 月)
4.3 病理専門医の資格更新
病理専門医の資格更新の要件(2026 年時点)/専門医更新単位取得の最短ルート/専門医更新申請の流れ
4.4 病理診断科関連資格①細胞診専門医
日本臨床細胞学会が認定する資格/細胞診専門医は取得すべきか/細胞診専門医として活躍する/細胞診専門医試験対策
4.5 病理診断科関連資格②分子病理専門医
分子病理専門医とは/がんゲノム医療/分子病理専門医は取得すべきか/分子病理専門医の要件と試験の概要/分子病理専門医の更新/分子病理専門医試験対策・おすすめ教材/分子病理専門医として活躍する
コラム 口腔病理専門医をご存知ですか
コラム 病理診断科の運営事情~大学病院の場合
コラム 病理診断科の運営事情~市中病院の場合
コラム 市中病院で学ぶ臨床とカンファレンスの重要性
5 章 病理医のキャリアのあれこれ
5.1 どんな病理医を目指すか
初期臨床研修後の主なキャリアパターン/大学院進学について/専門医/学位取得後の進路/診断・研究・教育の比重/令和の大学医局事情
コラム フリーランス病理医の実態
5.2 病理医のサブスペシャルティ
病理学におけるサブスペシャルティ/海外の病理のサブスペシャルティ/サブスペシャルティを持つことの意義/サブスペシャルティを持つことのデメリットはあるか/あえて特定の専門分野を持たずジェネラルに攻める
コラム とあるジェネラリスト病理医の自戒
5.3 病理医にとっての研究
病理医にとっての研究とは/病理学分野で行われている研究とは/病理医にとっての症例報告/自分の研究課題の見つけ方/学会に参加しよう/研究論文を書こう
コラム 病理学研究と病理診断
コラム デジタル病理時代の多機関共同研究
5.4 病理医にとっての留学
身近になった“海外”/大きな2つの“留学”形態/海外留学で得られること/留学先の見つけ方
コラム 病理医の海外臨床留学
コラム 留学体験記―MSKでの3年間―
5.5 病理医キャリアを輝かせるために
病理医キャリアを輝かせるために必要なこと/とんがることの効用/医師・医学者が学術的に“とんがり”を示すためには?
コラム 病理医の国内・国際ネットワーク
コラム 病理医のリクルート活動
コラム 本書の「あとがき」として:あなたのロールモデルはどこにいる?
索引
「病理」は苦手,「病理診断」は難しい……そう感じている医学生・研修医・医療従事者は多いと思います。また,いざ病理専攻医になっても,その希少さゆえに年次の近い先輩や同期が少なく,成長の実感が得られず悩む人も多いと思います。
2022年,メディカル・サイエンス・インターナショナル(MEDSi)社から『放射線科研修読本―すべての放射線診療に携わる人へ』〔るな(放射線科医・画像診断医)編著〕が出版されました。若手の放射線科医の先生方が,単なるハウツー本を超えて “かなりツッコんだ内容” にまで踏み込み,これまでにない新しい指南書となりました。 本書はその姉妹書として企画がスタートしました。
企画から編集・出版まで担当してくださったのはMEDSi社画像診断編集室です。最初に企画の話をいただいたとき,私は「母数が少ない病理医をターゲットにするこの企画は難しくないですか? 売れますかね?」と尋ねました。担当の後藤さんの返事は「売れなくてもいいんです。病理の交通整理をしたい。本書を通して病理の世界を広げたいんです」というものでした。 今思えば,流石に売れなくてもよいはずはありませんが,その言葉に突き動かされ,私は「病理の学び方がわからない人,病理を学び始め不安を抱えている人に少しでも役立つ本があれば,病理を好きになってくれる人が増えるかもしれない」と思いました。
『放射線科研修読本』は匿名で書かれた書籍でしたが,本書ではより深く読者の心に突き刺さることを意識して,顔の見える著者が,より深くツッコんだ内容を書くことにしました。私の上司である福嶋敬宜教授が立ち上げた病理のオンラインコミュニティ「PathPort どこでも病理ラボ」で知り合った若手病理医をコアメンバーとし,全員が実名で執筆しています。実名では書きにくい内容にもあえて踏み込み,各執筆者の “生の声” を届けることを目指しました。また,自分自身が病理診断を学ぶ過程で苦労したこと,教科書や一般的な入門書には書かれていない “病理の教科書と現場の隙間” や “ピットフォール” もふんだんに盛り込みました。病理専攻医にとっても,そうではないけれど病理診断を学びたい人にも役立つ内容になったと思います。本書をきっかけに,外からは見えにくい “病理の本当の姿” を知っていただければ幸いです。
最後に,企画から3年以上も経過してしまいながらも,根気強く見守り,伴走してくださった MEDSi画像診断編集室の後藤亮弘さん,綱島敦子さんに深く感謝を申し上げます。
2026年7月
著者を代表して
佐野直樹




























