ニューロ・ロジック - 神経診察の基本 -

神経診察にはこれが大事!
神経局在の基本中の基本、基礎中の基礎となる“ロジック”が身につく
難解で敬遠されがちな神経局在について、シンプルな線で描かれたイラストを使用しながら簡潔にわかりやすく解説する。手頃なボリュームでありながら、神経局在の解剖から病理、臨床徴候、鑑別診断、臨床応用に至るまで網羅。神経診察の基本、臨床に活かせる基盤となる考え方が身につく。医学生・研修医はもちろん、PT・OT・ST含め、初学者からベテランまで手軽につかえる。
¥3,300 税込
訳:大石 実 日本大学医学部神経内科 教授
ISBN
978-4-89592-803-8
判型/ページ数/図・写真
A5変 頁160 図96
刊行年月
2015/3/20
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第1章局在の基本:病変はどこにある?第2章中枢神経系:脳と脊髄
A. 大脳半球:まずはてっぺん(脳)から
1. 前頭葉
2. 側頭葉
3. 頭頂葉
4. 後頭葉
B. 脳神経と脳幹
1. 嗅神経:第I脳神経
2. 視神経:第II脳神経
3. 動眼神経:第III脳神経
4. 滑車神経:第IV脳神経
5. 外転神経:第VI脳神経
6. 三叉神経:第V脳神経
7. 外転神経:第VI脳神経
8. 顔面神経:第VII脳神経
9. 内耳神経:第VIII脳神経
10. 舌咽神経:第IX脳神経
11. 迷走神経:第X脳神経
12. 副神経:第XI脳神経
13. 舌下神経:第XII脳神経
C. 大脳基底核
1. 錐体外路系
2. 大脳基底核
D. 小脳
E. 脊髄
1. 完全横断
2. 片側切断(ブラウン─セカール症候群)
3. 脊髄空洞症
4. 前脊髄動脈症候群
5. 脊髄ろう症候群
6. 脊髄連合変性症
第3章末梢神経系:末梢神経と筋
A. 神経根と末梢神経
1. 末梢神経の機能
2. 末梢神経疾患のおもな症候
3. 末梢神経系の解剖
B. 神経根障害
1. 後根・後根神経節疾患
2. 神経根疾患
C. 神経叢
1. 上腕神経叢
2. 腰仙骨神経叢
3. 末梢神経
第4章神経学の基本
A. 昏睡
1. 定義
2. 意識
B. 脳死
1. 概論
2. ハーバード基準
3. 共同研究
C. 発作とてんかん
1. 定義と概念
2. けいれん発作の鑑別診断
3. てんかん
D. 運動
1. 概念
2. 上位運動ニューロン症候と下位運動ニューロン症候
E. めまい
1. 平衡感覚
2. 前庭の連絡
3. 眼振
4. おもな病因─鑑別診断
F. 脊髄圧迫
1. 脊髄圧迫の病因
2. 脊髄圧迫を起こす転移の原発巣
3. 病態生理
4. 臨床症候
5. 頸髄圧迫の症候
6. 脊髄円錐の圧迫
7. 馬尾の圧迫
8. まとめ
G. 自律神経系
1. 交感神経系
2. 副交感神経系
3. 内臓感覚求心性神経
4. 神経泌尿器科学
第5章精神医学
A. 精神疾患の解剖
1. 前頭葉
2. 前頭前皮質
B. 神経伝達物質系
1. ドパミン作動系
2. ドパミン仮説:統合失調症の陽性(精神病)症状の発生
3. セロトニン作動系
4. 中枢コリン作動系
第6章神経学的診察:まとめ
A. 精神状態の診察
B. 脳神経の診察
C. 運動系の診察
D. 感覚系の診察
E. 反射の診察
F. 歩行の診察
G. 昏睡患者の診察

<訳者序文>

本書は“Neuro-logic: A Primer on Localization” の訳本である。原著は,Phillip L.Pearl, MD, Helene A. Emsellem, MD によって著され,2014 年にDemos Medical Publishingから出版された。
本書は医学生,研修医,理学療法士などを対象とした,神経診察の入門書である。神経内科,脳神経外科,リハビリテーション科などをローテーションしている研修医は,ローテーションの期間に読み切れるので便利である。図を多用し,簡潔に箇条書きで書かれているので,理解しやすい。神経症候が中枢神経疾患によるものか末梢神経疾患によるものかを鑑別できるので,簡単な診察で頭部磁気共鳴画像をとるべきか末梢神経伝導検査をすべきかがわかる。
日本語の専門用語に関しては,『神経学用語集 改訂第3 版』,『日本医学会 医学用語辞典(英和) 第3 版』などを参照した。日本の実情に合わない部分は,削除したり意訳を用いたりした。人名は原則としてカタカナ表記にしたが,ウェルニッケとヴェルニッケなど異なるカタカナ表記が用いられている用語は英文スペルのままにした。
2015 年3 月
大石 実


<原著序文>

Neuro-logic: A Primer on Localization は,医学部学生,研修医など臨床神経学を学ぶ者を対象にしている。臨床医学を学びはじめた医学生が,理解できるような簡潔な入門書である。
本書は2 週間で読めるように作ってある。George Washington 大学医学部では,1 年生は神経解剖学,神経生理学,神経発生学を学び,2 年生は臨床医学を学びはじめるが,本書は2 年生向けの教科書である。基礎神経科学,神経診察,神経疾患の情報を統合し,どのような症候があれば病変が神経系のどこにあるかの局在診断を解説してある。教室でも臨床の場でも使えるように,小さな本にまとめてある。
本書は臨床医にも役立つようにつくられており,患者の診察所見から病変部位を推測できるように図を多用してある。神経局在診断は臨床神経学の基礎であり,患者を診察するうえで役立つ理論である。本書のアウトラインはEmsellem 医師がつくり,それに遊び心に満ちた漫画風の図を加えて楽しく学べるようにしたのがPearl 医師である。コンピュータで作図し,何度も修正を加えている。精神医学の章は,仲間のFrank 医師とScher 医師が他章と同じ使命をもって執筆している。
本書の原稿を改良するにあたり,以下の医学生や医師に協力いただいた─ Denise Wallis,Philip Capp,Ana Roche-Martinez,Georgann Ferrone,Lily Maltz,Ameeka Pannu,Regina DePietro,Emily Barrios に感謝したい。Children’s National Medical Center の小児神経学フェローであるScott Demarest, MD とJonathan Kurz, MD, PhD には,原稿をチェックしていただいた。Demos Medical Publishing の編集者Beth Barry とLee Oglesby には,出版に向けてお世話になった。図の作成には,Veronica Reyes, Joseph Knight,David Hutchinson, RN に専門家として協力していただいた。
本書はまた,Children’s National Medical Center の医学教育部門,Washington DC にあるGeorge Washington 大学医学部,および小児神経研究・教育に携わるDelman Family Fund に惜しみない支援をいただいた。
Phillip L. Pearl, MD
Helena A. Emsellem, MD

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