Part 1 心筋細胞の電気生理学を考える―何を知っておくべきか―
1電気生理学はなぜ難しいのか?
2疑問その1:心臓の電気活動―心臓はなぜ自律的で,規則的なポンプ活動を行うことができるのだろう?―
3疑問その2:心電図―心電図を見ると,なぜ頭が痛くなってしまうのだろう?―
4疑問その3:不整脈の分類―なぜこんなにも複雑に感じるのだろう?―
5疑問その4:抗不整脈薬―どのように使い分ければいいのだろう?―
6心臓の電気生理学を学ぼう
Part 2 分子・細胞レベルで何が起こっているか―ミクロの事象を理解する―
7静止膜電位とイオン濃度勾配:細胞の内と外
8ナトリウム (Na+) チャネルとは?
9カルシウム (Ca2+) チャネルって何?
10カリウム (K+) チャネルの基本
11多彩なK+チャネル:応用編
12イオン交換系 (ポンプ) とは? 何のためにあるのか?
13ペースメーカ活動を作るイオン電流
14電位依存性とは?―より深く知りたい人のために―
15イオンチャネルの心筋内分布
16gap junctionとは?:指令の流し手
17興奮伝導を細胞レベルで考えよう!
18興奮収縮連関についてのお話
19パッチクランプ法とは? 難しい実験方法?
20イオンチャネル,活動電位,そして心電図へ
21P波の成り立ち
22QRS波形のなりたち―異常心電図読解の決め手―
23PQ時間から何が読めるか?
24T波の成り立ち―T波から活動電位を想像する―
25Ta波とは?
Part 3 機能・病態・治療とどう関連しているか―ミクロの知識からマクロの現象を知る―
26不応期とは? 伝導とは?―伝導ブロックはどのようにして起きるか?―
27リエントリーとは?
28異常自動能とtriggered activity―わかっていそうで理解していない概念―
29生体の不整脈防御機構――健常者ではなぜ不整脈が起きない?
30イオンチャネルと自律神経―なぜ不整脈はときと場合により出やすくなったり,出にくくなったりするのか?―
31mechanoelectrical feedback―心不全で不整脈が増える理由と伸展活性化イオンチャネル―
32臨床電気生理学的検査の真髄
33gap現象,第3/4相ブロック,fatigue現象―臨床電気生理学的検査の特殊用語─34reset現象,entrainment現象―頻拍中になぜ電気刺激を加える?―
35虚血心筋の電気生理
36心室肥大で見られる心電図異常の理由
37電解質異常でみられる心電図異常と不整脈
38肺静脈,上大静脈の電気生理
39上室頻拍の基本
40心房粗動の成因
41細動:その神秘
42発作性心房細動の治療
43リモデリング:不整脈の摩訶不思議
44特殊な心室頻拍
45基礎心疾患に伴う心室頻拍
46Brugada症候群:突然死する心電図異常
47QT延長症候群:遺伝子から心電図異常へ
48洞機能不全症候群III型を考える
49抗不整脈薬の薬理―あなたはどのくらい知っていますか?―
50Sicilian Gambit―新しい抗不整脈薬の分類は使えるか?―
51抗不整脈薬のNa+チャネル抑制作用
52アミオダロン:不思議な薬物
53抗不整脈薬の代謝:薬物代謝酵素の遺伝子多型
54抗不整脈薬とカテーテル・アブレーションの違い
Part 4 基礎研究の知識を臨床にどう生かすか―ミクロとマクロの統合の試み:21世紀の不整脈治療を考える―
55これからの不整脈診療を考える
56不整脈の基質は可逆的か,不可逆的か?
57不整脈治療の目標―QOLとMortality,RiskとBenefit―
58不整脈治療の実際:ミクロとマクロの統合的応用― (1) 基礎疾患のない心房細動の治療―
59不整脈治療の実際:ミクロとマクロの統合的応用― (2) 基礎疾患のある心房細動の治療―