ERエラーブック

シリーズ最新刊
ERの“落とし穴”に気をつけろ!
先輩医師のエラーに学ぶ実戦書
救急患者の初期診療を担うER(救急外来)において、陥りやすいエラーとその回避・対処法を簡明に解説。「腹部/消化器」「気道管理/鎮静」「心血管系」など全28領域、398章より構成され、ERで扱う分野を遍く網羅。上官や先輩から語り継がれてきた経験の粋が垣間見える記述。加えてERでは蓄積されにくいと言われる質の高いエビデンスを踏まえた説得力あるアドバイスを提供する。救急領域の研修医や指導医のみならず、急患の対応に迫られる医師全般に有用。
¥8,360 税込
原著タイトル
Avoiding Common Errors in the Emergency Department
原著者
Amal Mattu, Arjun S. Chanmugam, Stuart P. Swadron, Carrie D. Tibbles, Dale P. Woolridge, Lisa Marcucci
監訳:岩田充永 名古屋掖済会病院 救命救急センター 副センター長
ISBN
978-4-89592-703-1
判型/ページ数/図・写真
A5変 976頁 図42・写真8
刊行年月
2012/4/1
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I 腹部 / 消化器 II 気道管理 / 鎮静
III アレルギー
IV 診療録記載と診療費の請求
V 心血管系
VI 臨床診療
VII 救急医療体制
VIII 頭部・顔面・咽頭領域
IX 環境に起因する救急疾患
X 老年医学
XI 血液 / 腫瘍
XII 感染症
XIII 法的問題
XIV 代謝 / 内分泌
XV ER特有の注意事項
XVI 筋骨格系
XVII 神経系
XVIII 産科 / 婦人科
XIX 小児
XX 手技
XXI 精神科
XXII 呼吸器系
XXIII 蘇生
XXIV 中毒
XXV 外傷
XXVI 超音波
XXVII 泌尿生殖器系
XXVIII 創傷処置

原著序



 救急医学が高いリスクをはらんだ専門分野であることは疑問の余地がない。救急医および救急医療に携わる他の専門職は,時間に迫られ,混雑する環境の中で治療を行うという状況に立たされている。救急外来(ER)を受診する患者の多くが致命的ではないということがさらに問題を複雑にし,医療者は状態の良い患者に直面しているという誤った感覚に陥りやすい。救急医学の醍醐味は,状態が良いとみえる患者の中から致死的な状態の患者を見分け,適切な診断と治療を行うことにある。救急医療に携わる医療者は,効果的な治療,患者との円滑なコミュニケーション,帰宅する患者への指導とさらなる治療のための転送といった課題にも直面している。このような速いペースの医療環境の中で,エラーは避けて通れない。
 本書は,陥りやすいエラーを最小限にするために,頻繁に発生し,患者に悪影響を与える可能性があり,医療者にとっては訴訟の種となるような問題に焦点を当て,エラーとピットフォールを臓器別にまとめたものである。救急医療に関わる非医学的な分野についても,診療録の記載法やコンサルタントや弁護士とのコミュニケーションなどを述べたセクションを設けている。編者は,読者が1人で読むだけでなく,週や月単位の短時間の勉強会などでも使用してほしいと願っている。このため,ポイントを強調するために内容に重複があることをお許しいただきたい。
 本書を情報価値があり,最先端の実践的な内容にするために時間を割き尽力してくれた執筆者と編集協力者に感謝している。また,「エラーブック」シリーズの統括編者であるLisa Marcucci医師には,私たちの専門分野である救急医学を教育に資するものとしてまとめる機会を与えてくださったことに深謝したい。本書をまとめるにあたってのLippincott Williams & Wilkins社の支援にも感謝する。最後に執筆者と編者を代表して,私たちの患者さん,同僚,家族に,私たちの仕事に良い刺激を与えてくれたことに感謝を捧げたい。
 読者が本書から実践的で有用な情報を手に入れ,患者診療の改善につながる具体的な方策を得ることの役に立てれば,望外の喜びである。あなたと患者さんに幸せが訪れますように!

Amal Mattu, MD
Arjun S. Chanmugam, MD, MBA
Stuart P. Swadron, MD, FRCPC
Carrie D. Tibbles, MD
Dale P. Woolridge, MD, PhD



本書の利用法(監訳者序文にかえて)



本書を手にした読者の方へ
 本書は,医療の中でも特に幅広い分野を扱うERにおいて陥りやすいエラーを紹介した画期的な書籍です。これから,膨大な文章と対峙することになりますから,序文にかえて本書の利用法を簡潔に示したいと思います。

①救急が専門ではないにもかかわらず,諸事情でERの責任的立場になられた方へ
 本書はERで発生するエラーのかなりの割合を網羅しており,ERのリアルワールドを一望俯瞰するのに適しています。ご自身のこれまでの診療領域に関連する分野をご一読いただければ,ご理解いただけることと思います。これまでなじみがなかった分野も目次を読んでいただき,少しずつ本文を読み進めて頂ければ,ER診療の注意点が理解でき,後輩指導にも役に立つと思います(「○○先生って,専門は△△外科なのに,内科系救急の事をどうしてそんなに知ってるの!?」と言われること間違いなしです)。

②救急専門医をめざす,後期研修医の方へ
 皆さんは初期研修医やナースに対して,臨床現場での短時間での指導や,短時間でのショートレクチャーをする機会も多いと思います。本書はネタ本としの役割を十分に果たせると思います。自分の日々の臨床経験から何となく感じていることに,本書で理論武装し,さらに自分でオリジナルの新しい文献による知見を加えることができれば,皆さんのレクチャーは非常に充実したものとなること間違いありません。

③初期研修で救急研修を行っている皆さんへ
 本書は,皆さんの先輩たちがERでどんな失敗をしてきたのかを告白している本ともいえます。多忙な臨床研修では,「失敗から学ぶ」ことはとても効率的な学びの機会です。2年間の研修を終えた時に,本書の目次を見直して6割くらいの項目に「うちのERでも似たようなことがあったなあ~」と思えるのであれば,非常に充実した救急研修を送られたのだと思います。ER研修では,さまざまな困難に遭遇すると思いますが,この経験が充実した医師人生につながるよう,是非,自分なりのERエラーブックを作って充実した研修生活を送ってください。

④すべてのみなさんへ
 本書は米国の若手救急医が,後輩にレクチャーをする目的で書かれた本です。日本との診療環境の違いから,違和感を覚える個所が随所に見受けられると思います。今回は,明らかな医学的な過ち以外は,あえて,そのままに訳して頂きました。ERで発生しやすいエラーを理解することを主眼に置き,実際の治療に関しては本邦のガイドラインや添付文書を参照頂ければと思います。

 最後になりましたが,忙しいERでの勤務の中で,必ずしも容易ではない英文をわかりやすい日本語に訳してくださった訳者の皆様に深く感謝いたします。

2012年 2月 岩田 充永

際限なき医学欲を満たす、極上の教科書を召し上がれ。

周術期管理を核とした総合誌[リサ]月刊/毎月1月発売

集中治療の“いま”を検証し、“これから”を提示するクオータリー・マガジン。季刊/年4回発行

患者全体を見すえた内科診療のスタンダードを創る!季刊/年4回発行

脳科学の宇宙(せかい)を展望する。

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