救急画像診断「超」入門 - 危機的な所見を見抜くために -

悩める研修医・当直医のミカタ(味方)になる
見逃さないミカタ(見方)
救急診療においてよく使われている単純X線やCTの撮像、読影に際し、絶対に見逃してはいけない病態と注意すべきポイントを、豊富な症例写真を交えコンパクトに解説。内因性疾患を中心に危機的所見に焦点を絞り、重要事項は繰り返し強調するなど、夜間救急の当直医や救急初療医等、画像診断に不慣れな読者に配慮。放射線科をサブスペシャリティとする救急医の著者による、見逃しに起因する不幸な転帰を防ぎたいという思いが結実した書。
¥5,170 税込
著:船曵知弘 済生会横浜市東部病院救命救急センター部長
ISBN
978-4-8157-0128-4
判型/ページ数/図・写真
B5 頁232 図・写真667
刊行年月
2018/9/14
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Part I 画像検査の基本
1 医師は何を考えて画像検査をオーダーする?
1.1 診療は,「患者」から
1.2 画像検査の考え方
a . システムでカバーする
b . 個々人の能力でカバーする
c . 多職種でカバーする
1.3 画像検査のオーダーの考え方
2 臨床に必要な画像検査の正常像の理解
2.1 胸部単純X 線写真
a . 鎖骨・肩甲骨・肋骨の見え方
b . 心陰影の見え方
c . 縦隔影の見え方
d . 横隔膜の見え方
e . 肺血管陰影の見え方
f . 側面像の評価
2.2 腹部単純X 線写真
a . 腹部臓器の見え方
b . 腸腰筋陰影
c . 側腹線条
d . 膀 胱
2.3 頭部CT:血管解剖を中心に
2.4 胸部CT:横断像
2.5 腹部CT:横断像
2.6 胸腹部CT:冠状断像
3 撮像時の工夫:よりよき診断のために
3.1 X 線検査
a . 胸 部
b . 腹 部
c . 四 肢
d . 頸 椎
e . 頭蓋・顔面
3.2 CT 検査
a . 単純CT が必要な状況
b . 造影CT が必要な状況
c . 造影剤の使用方法
d . 造影剤使用の可否
e . 造影剤の副作用とその対策

Part II 画像検査の実践
4 ER でのX 線検査のピットフォール
4.1 撮影条件を考える
4.2 腹腔内遊離ガスを見つける
4.3 後腹膜の異常を見つける
4.4 骨皮質の連続性を確認する
5 ICU でのX 線検査のピットフォール:チューブ留置後の撮影
5.1 挿管チューブの位置
5.2 中心静脈カテーテルの位置
5.3 胸腔ドレーンの位置
5.4 経鼻胃管の位置
5.5 IABO/REBOA カテーテルの位置
6 造影CT 検査のピットフォール
6.1 消化管出血
6.2 結 石
6.3 血管外漏出像
6.4 Pseudovein appearance
6.5 急性大動脈解離か,壁在血栓か
7 CT 検査で見落としてはいけない疾患
7.1 頭 部
その1 くも膜下出血 subarachnoid hemorrhage
その2 脳梗塞 cerebral infarction
症例問題:頭 部
7.2 胸 部
その1 急性大動脈解離 acute aortic dissection
その2 肺塞栓症 pulmonary embolism
その3 急性心筋梗塞 acute myocardial infarction
症例問題:胸 部
7.3 腹 部
その1 消化管穿孔 gastrointestinal perforation
その2 消化管出血 gastrointestinal bleeding
その3 腸管虚血 mesenteric ischemia
その4 急性虫垂炎 acute appendicitis
その5 腹腔内出血 intra-abdominal hemorrhage
症例問題:腹 部

索引
和文索引
欧文索引

コラム一覧
そのめまい,帰していい?
その腹痛,本当に腹部疾患?
既往歴に引っ張られていない?
チーム医療って?
次を「読む」重要性
常に冷静に,俯瞰の眼で
手持ちの札の種類(その1)
手持ちの札の種類(その2)
手持ちの札の種類(その3)

救急診療においても,画像検査は欠かせないものになっている.画像検査は多くの情報を与えてくれるが,① 検査のモダリティ(単純X 線検査,超音波検査,CT,MRI など)の選択,② 検査方法(方向,造影の有無,造影のタイミングなど)の選択,③ 検査結果の解釈,のすべてが的確になされて,はじめて正確な画像診断にたどり着くことができる.画像診断がすべてではないが,平日の日中であれば,放射線診断医を含めて画像検査・画像診断に長けた人材や,臨床経験が豊富な上級医が在院しているため,必要に応じてコンサルトすることができる.これにより,上記の① ~③ をクリアすることができる.画像診断が患者の診断のすべてではないので,画像検査結果,臨床所見(病歴・身体所見など),他の検査結果(血液検査・十二誘導心電図など)を組み合わせて最終診断に至る.しかしながら,画像検査結果は,特異性が高く解剖学的情報も豊富であるため,その診断の拠り所になる可能性が高い.
画像検査に関しては,日常診療のなかで密接なつながりがあるため,画像検査を安易に考えがちであるが,上記① ~③ に関して系統的に学ぶ機会が乏しいのが現状である.さらに,夜間休日においては,画像診断に長けた医師や臨床経験が豊富な医師が不在なことも多々あり,自分でクリアしなければならない.また,そのような時間帯の場合は,自分の専門外の領域の患者の診療を行わなければならないことも多い.それぞれの医師が自らの経験に基づいてなされているのが現状であり,特に③ に関して不得手の(もしくはできると思い込んでいる)医師が多い.
救急患者のなかには,その場で正確な診断・治療がなされなければ不幸な転帰をたどる患者も少なからず存在している.治療方法の選択は正確な診断がなされてこそ,である.夜間や休日の場合,日中まで様子を見て,さらに病態が悪化した場合にコンサルトすればよいのか,それとも,その場で早急に治療に移行しなければ生命の危機を及ぼすのか,は非常に重要な判断ポイントである.救急患者を診療する以上は,自分の専門範囲外であっても,危機的所見だけは読み取る能力を備えておかなければならない.本書は危機的所見に焦点をあて,それを読み取るためのキーポイントに関して繰り返し,わかりやすく執筆したつもりである.救急医療は,上記のごとく不慣れな医師が担当することもあり,そのほかの職種(診療放射線技師や看護師)にも有用であると思っている.初期研修医,後期研修医を含めて,診療放射線技師や看護師にもぜひ本書を手に取っていただきたい.
2018 年9 月
船曵 知弘

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