バックナンバー

 症例検討

ペースメーカ埋め込み患者の麻酔

    高齢者,心臓疾患患者の増加に伴い,ペースメーカ植め込み患者の麻酔を行う機会が増加してきた。ペースメーカ植め込み患者の麻酔は,ペースメーカを必要とする心疾患の管理に加え,ペースメーカ自体の管理が必要となる。ペースメーカに影響を与える電気メスなどの医療機器の影響とその対策を熟知しなければならない。また,永久ペースメーカは植め込まれていないが,術中の安全な麻酔管理のために体外式ペーシング・一時的心ペーシングを考慮しなければならない症例も増加している。さらに,植え込み型除細動器implantable cardioverter defibrillator(ICD)植め込み患者の麻酔管理も増えつつある。これらの症例を,麻酔管理と医療機器管理の両面から具体的に検討する。

上村 裕一・山蔭 道明