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徹底分析シリーズ
カプノメータ1
パルスオキシメータとともに,麻酔科診療を安全にしたと考えられるモニターにカプノグラフィがある。「安全な麻酔のためのモニター指針」においても,必須のモニターと考えられている。カプノグラフィは単に吸気や呼気中の二酸化炭素分圧を測定するだけでなく,さらに広い臨床的な意義をもっている。換気量の評価と調節といった呼吸器系の評価のほか,食道挿管や気管チューブの閉塞といった気道関係のトラブルの発見,肺塞栓症や空気塞栓症など肺血管系に関する合併症の診断,悪性高熱症の診断といった代謝の評価,心停止の診断や心肺蘇生法に対する反応の評価など,呼吸だけでなく代謝や循環系の評価にも役立っている。
今回は,カプノグラフィの基礎と応用について徹底分析する。
順天堂大学医学部 麻酔科学・ペインクリニック講座 稲田 英一