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徹底分析シリーズ
人工心肺の基礎
麻酔の初心者にとって,心臓手術の麻酔はチャレンジである場合が多い。重症の患者,個性の強い心臓外科医,ベテランの臨床工学技士や看護師の間に入って,心細い思いをした経験のある麻酔科医も多いであろう。冠動脈バイパス術ではoff-pomp手術が多くなってきたとはいえ,半数近くはまだ人工心肺を用いて行われている。弁置換術や弁形成術,先天性心疾患手術,胸部大動脈手術ともなれば,人工心肺を用いて行われるのが一般的である。人工心肺や,その管理法について理解は,心臓手術に係わる麻酔科医の必須事項である。ものものしい人工心肺装置も,その原理がわかればずっと身近なものになる。一見恐そうな心臓外科医も臨床工学技士も,看護師も,いったん理解し信頼関係が生まれれば,かけがえのない味方である。
そこで,今回は人工心肺とその管理について,心臓外科医,臨床工学技士,心臓麻酔科医に徹底分析していただいた。
稲田 英一