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徹底分析シリーズ
ロクロニウム
レミフェンタニルに続いて麻酔科領域の待望の新薬ロクロニウムが発売となった。1988 年のベクロニウムの発売から,19 年が経ってようやくの発売である。海外では 1994 年からすでに臨床導入されている。日本でロクロニウムの治験が始まったのが 1991 年であり,途中アナフィラキシーの問題が持ち上がり,再審査期間 8 年を経て,やっと日の目をみることとなった。開発から発売開始までの紆余曲折,あまりの時間経過の長さから「歴史」と言っても過言ではない期間,どのような経緯があったのだろうか。ロクロニウム開発の背景,ロクロニウムの必要性,持続投与による可能性など,知りたいことを満載した徹底分析シリーズであること請け合いである。この際,筋弛緩薬の基礎知識も整理しながら,ロクロニウムの特徴を捉えて,新しい臨床使用の可能性の模索に役立てて頂きたい。
東京女子医科大学 麻酔科学教室 高木 俊一