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Hospitalist(ホスピタリスト)2015年2号 このページを印刷する

特集:外来における予防医療

 病棟における急性期医療を主に担うホスピタリストにとって,外来における予防医療は興味の範囲外でしょうか?急性期を乗り越えて在宅に戻り,元気を取り戻した患者と外来で再会することは,医師の最大の喜びです。しかし,その外来で患者に適切な予防医療を施さなければ,再燃や新規発症は防げません。担当医としてどれだけ良い状態で退院させても,その後のケアが不適切では,患者は何度も病院に戻ってきます。この悪循環を断ち切るための切り札が,外来における予防医療です。
 予防医学には数多くのエビデンスが存在しますが,だからこそ,その適用には訓練が必要です。正しい方法を身につけ,日常診療で何気なく実施している検査や治療を客観的に見つめ直すきっかけとして,本特集を利用していただければ幸いです。
 病棟と外来の継続性は,病棟も外来も主戦場であるホスピタリストには強力な武器です。また,外来が主な現場であるプライマリケア医(家庭医,総合診療医)の行う,“地域活動まで含めた”外来における予防医療の特徴を十分に理解したうえで病診連携を行うことも,ホスピタリストの大切な使命です。本特集では,外来医療に携わるすべての医師を対象に,予防医療におけるホスピタリストと家庭医・総合診療医の役割分担と連携を意識しながら現時点で提示できるエビデンスやガイドラインを網羅し,診療に即役立つ内容を提供します。

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責任編集:
小嶋 一 手稲家庭医療クリニック
本村 和久 沖縄県立中部病院 プライマリケア・総合内科
徳田 安春 地域医療機能推進機構(JCHO)本部
ISBN 978-4-89592-942-4
定価 4,968円(本体4,600円+税8%)
刊行年月 2015/06
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目次

はじめに すべてのホスピタリストに贈る,エビデンスに基づいた予防の知識
  小嶋 一 手稲家庭医療クリニック
1. 予防医療の概略:診療セッティング,種類,レベル分類,妥当性評価のポイント,推奨一覧
  徳田 安春 地域医療機能推進機構(JCHO)本部
2. 予防医療のエビデンス評価ポイントとガイドラインの諸問題:「やれるならやったほうがいい」という素朴な判断はすすめられない
  福士 元春 武蔵国分寺公園クリニック
3. 予防医学のパラドックスと病院外来における「適切な」医療:Choosing Wisely on Preventive Medicine
  小泉 俊三 東光会七条診療所
[コラム] 入院時ルーチン検査は必要か?:各ガイドラインとChoosing Wiselyにみる適応
  吉野 俊平 飯塚病院 総合診療科
4. 海外での予防医療実践
 ①米国の現状:保険制度を背景に一般診察で実践される予防医療
   伊藤 真次 University of Hawaii Department of Geriatric Medicine
   玉井 杏奈 台東区立台東病院 総合診療科/東京大学医学部 在宅医療学拠点
 ②英国の現状:GPでの登録患者情報をもとに各地域の公衆衛生担当の組織が受け持ち,GPが補完する
   田頭 弘子 在英国
[コラム] 予防医療の進化形としてのClinical Quality Improvement:診療の改善を目指し,結果を可視化するPDCAとその研修施設での実践
  廣岡 伸隆 自衛隊中央病院 総合診療科
5. プライマリケア診療所における予防:地域志向性の予防医療戦略
  古堅 高之・喜瀬 守人 医療福祉生協連 家庭医療学開発センター/川崎医療生活協同組合 久地診療所

各論の説明:用語,推奨グレードについて
  本村 和久 沖縄県立中部病院 プライマリケア・総合内科
6. 癌検診編
 ①乳癌:マンモグラフィが推奨されているが,患者への利益と不利益をよく理解しておきたい
   江原 淳 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科
 ②子宮頸癌:外来における疾患知識の啓発,検診の勧奨が望ましい
   松本 真悟・中山明子 大津ファミリークリニック/洛和会音羽病院 家庭医療科
 ③肺癌:NLSTの衝撃:低線量CT検査が主流へ
   山城 信 沖縄県立中部病院 呼吸器内科
   本村 和久
   小嶋 一
 ④前立腺癌:エビデンス診療ギャップが大きく,ゲートキーパーとしての真価が問われる
   本山 哲也 医療法人鉄蕉会 亀田総合病院 診療部/北京21世紀医院 医療部
 ⑤胃癌:対策型検診に加えられた胃内視鏡検査,今後の有効性評価に注目
   山田 徹・佐々木 昭典 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科/消化器内科
 ⑥大腸癌:国内外の推奨の違いとその背景を理解して,実際の診療にあたる
   山田 徹 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科/消化器内科
   原谷 浩司 近畿大学医学部附属病院 腫瘍内科
[コラム] 推奨されない癌検診:USPSTFのD recommendation
  瀬野尾 智哉 勤医協余市診療所
  川口 篤也 勤医協中央病院総合診療センター
7. 一般健診編
 ①腹部大動脈瘤:スクリーニングには超音波検査が推奨される
   難波 雄亮 沖縄県立中部病院 総合内科/神経内科
 ②高血圧:ガイドライン内容の細分化に伴い,血圧降下目標が条件によって異なる
   中島 徳志 手稲家庭医療クリニック
 ③脂質代謝:欧米のガイドラインは参考とし,患者を前にした自らの判断で
   小宮山 学 湘南真田クリニック
 ④ウイルス性肝炎:法的整備が進む一方,妥当性の判断にはさらなるエビデンスが待たれる
   中山 久仁子 医療法人メファ仁愛会 マイファミリークリニック蒲郡
 ⑤性感染症:蔓延しやすい構造だからこそ,予防的介入の効果が高い
   菅長 麗依 亀田ファミリークリニック館山 家庭医診療科
 ⑥糖尿病:2型糖尿病と妊娠糖尿病(GDM)のスクリーニング
   藤岡 洋介・宮坂 麻由子 恵寿総合病院 家庭医療科/家族みんなの医療センター
 ⑦肥満とメタボリック症候群:継続通院などの適切なフォローアップにつなげることが重要
   寺澤 佳洋・大杉泰弘 藤田保健衛生大学 総合診療・家庭医療プログラム
 ⑧骨粗鬆症:適切なスクリーニングに加え,日常診療でのリスク因子への簡便な問診と身体検査を心掛ける
   金城 謙太郎 亀田ファミリークリニック館山 家庭医診療科/森の里病院
 ⑨うつ病:内科外来患者はうつ病の高リスク集団である
   濱井 彩乃 亀田ファミリークリニック館山 家庭医診療科
 ⑩認知症:「現実的に適切」な施行時期を見定めるべき
   塩田 正喜 亀田ファミリークリニック館山 家庭医診療科
[コラム] 一般健診で推奨されないものと現状の矛盾点:USPSTFのD recommendation
  吉田 伸 飯塚病院 総合診療科/飯塚・頴田家庭医療プログラム
8. 予防接種編:ホスピタリストが考慮すべき成人での予防接種
  守屋 章成 医療法人メファ仁愛会 マイファミリークリニック蒲郡
9. カウンセリング編:患者との距離が近いホスピタリストにとって重要な行動変容のアプローチ
  松田 真和 静岡家庭医養成プログラム/菊川市立総合病院 家庭医療科
  城向 賢 静岡家庭医養成プログラム/藤枝市立総合病院 産婦人科
  鳴本 敬一郎 静岡家庭医養成プログラム/浜松医科大学産 婦人科家庭医療学講座
  杉村 基 浜松医科大学 産婦人科家庭医療学講座

まとめ 2つの症例提示
  小嶋 一
  本村 和久