ラングマン人体発生学 第12版

人体発生学の世界的名著、待望の改訂



人体発生学の基本を体系的に学習できる定番テキストとして、医学部・歯学部などの教官・学生から圧倒的な支持を獲得し続けてきたロングセラー、8年ぶりの改訂。総論と各論の二部構成の章立ては踏襲し、内容はアップデートされ、加えて訳文の見直しを行いさらに完成度を高めた。発生学と臨床との関わりを示す「臨床関連事項」は今版でも適宜収載。大幅改訂された人体発生のアニメーション(英語版)はvimeoにて閲覧可能。



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¥9,350 税込
原著タイトル
Langman's Medical Embryology, 15th ed.
原著者
T. W. サドラー(T. W. Sadler)
訳:山田重人(京都大学大学院医学研究科教授/京都大学先天異常標本解析センター教授)・安田峯生(広島大学名誉教授)
ISBN
978-4-8157-3096-3
判型/ページ数/図・写真
B5 頁464 図333 写真187
刊行年月
2024年3月
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訳者序文
原書序文
はじめに

第1部 総論
第1章 分子的制御とシグナル伝達序説
遺伝子の転写
遺伝子発現のその他の制御因子
誘導と器官形成
細胞シグナル伝達
発生に重要なシグナル伝達経路
要約

第2章 配偶子形成:生殖細胞の男性および女性配偶子への転換
原始生殖細胞
遺伝の染色体説
生殖細胞の成熟過程における形態的変化
要約

第3章 発生第1週:排卵から着床まで
卵巣周期
受精
卵割
胚盤胞の形成
胚盤葉上層,胚盤葉下層,体軸形成
着床時の子宮
要約

第4章 発生第2週:二層性胚盤
発生第8日
発生第9日
発生第11,12日
発生第13日
要約

第5章 発生第3週:三層性胚盤
原腸形成:胚内の中胚葉と内胚葉の形成
脊索の形成
体軸の確立
原腸形成中に確立される予定運命図
胚盤の発育
栄養膜のその後の発達
要約

第6章 発生第3週から第8週まで:胚子期
外胚葉層由来の構造
中胚葉層由来の構造
内胚葉層由来の構造
前後軸のパターン形成:ホメオボックス遺伝子による制御
第2か月中の外形
要約

第7章 腸管と体腔
管の上の管
体腔の形成
漿膜
横隔膜と胸腔
横隔膜の形成
要約

第8章 発生第3か月から出産まで:胎児と胎盤
胎児の発育
胎膜と胎盤
絨毛膜有毛部と基底脱落膜
胎盤の構造
羊膜と臍帯
妊娠末期における胎盤の変化
羊水
双胎の胎膜
分娩(出産)
要約

第9章 先天異常と出生前診断
先天異常
出生前診断
胎児治療
要約

第2部 各論
第10章 軸骨格
頭蓋
椎骨と脊柱
肋骨と胸骨
要約

第11章 筋系
骨格筋組織(横紋骨格筋)
中軸骨格筋の神経支配
骨格筋と腱
筋発生の分子的制御
筋のパターン形成
頭部の筋組織
体肢の筋組織
心筋
平滑筋
要約

第12章 体肢
体肢の成長と発達
体肢の筋組織
体肢発生の分子的制御
要約

第13章 心臓脈管系
一次心臓領域の確立とパターン形成
心筒(心臓管)の形成と位置
心ループの形成
心臓発生の分子的制御
心臓の発生と血流
静脈洞の発達
心臓中隔の形成
心臓の刺激伝導系の形成
脈管の発生
出生前と出生後の循環
要約

第14章 呼吸器系
肺芽の形成
喉頭
気管,気管支,肺
肺の成熟
要約

第15章 消化器系
腸管の区分
腸管形成の分子的制御
腸間膜
前腸
肝臓誘導の分子的制御
膵臓
中腸
後腸
要約

第16章 泌尿生殖器系
泌尿器系
生殖器系
要約

第17章 頭頸部
咽頭弓
咽頭囊
咽頭溝
顔面形成の分子的制御

甲状腺
顔面
顎間部
二次口蓋
鼻腔

歯発生の分子的制御
要約

第18章 中枢神経系
脊髄

脳分化の分子的制御
脳神経
自律神経系
要約

第19章 平衡聴覚器
内耳
中耳
外耳
聴覚
要約

第20章 視覚器
眼杯と水晶体胞
網膜,虹彩,毛様体
水晶体
脈絡膜,強膜,角膜
硝子体
視神経
眼形成の分子的制御
要約

第21章 外皮系
皮膚

指と趾の爪
汗腺
乳腺
要約

問題の解答
図の出典
重要用語集
動画アーカイブ

日本語版第11版(原書第13版)の刊行から8年が経過し,ここに第12版(原書第15版)をお届けできることを嬉しく思います。研究室の大先輩である安田先生より前回の版から共訳者に加えて頂き,今回の版から山田が中心となって翻訳を進めることとなりました。
 原書は第14版および第15版の2回の改訂がありましたが,発生学の進歩に関連する情報を盛り込むことに重点を置きつつ,細かい言い回しの修正も多くなされています。翻訳していて印象に残った内容としては,外耳道の発生と骨盤の交感神経についての記載が大きく変わった点が挙げられます。前者は科学的にも妥当であると原著論文等で確認しましたが,後者については未だ定説になっているとは言えないため,一応原書を忠実に翻訳しつつも訳注にて注意を促すこととしました。
 日本語訳については,旧来の版から引き継がれた古い翻訳が生き残っていて日本語として読みづらいところがあり,ここは読者の視点で改訂するべきと考えました。そこで,京都大学医学部人間健康科学科での私の教え子の山口豊さん(理学療法士・医学博士,現在は他大学の医学部医学科に在学中)にお願いして,私よりも若い世代の感性で読みにくい箇所を洗い出し,翻訳案を提示して頂くことができました。これによりいくつかの文章が修正されましたが,さらに読みにくい部分などあれば遠慮なくご指摘頂ければと思います。
 用語についても,以前使われていたものの今ではあまり使われなくなったものを変更したりなどの,細かな改訂を実施しています。ただ,私がよく使う語句(!)への変更とも思える箇所もあり,これも違和感あれば遠慮なくご指摘頂ければと思います。
 ヒトの発生学を学ぶ上で,月経後胎齢(臨床の「妊娠週数」)と受精後胎齢の区別が重要となりますが,本書では胎齢の表記は基本的に原書の表記に従っています。但し,原書改訂により内容が不正確になってしまった部分もあり,それらについては特に注をつけることなく修正しています。また,鰓弓・咽頭弓という用語についても,本書では「咽頭弓」に統一してあります。以上についての解説およびコメントを本書の冒頭に挿入してあるので,本文を読み進める前にご一読願えれば幸いです。
 これまでCD‒ROMや原書出版社のウェブサイト経由でご覧頂いていた人体発生のアニメーションは,大幅に改訂されたものを提供できることとなりました。旧版と同様に英語版での提供となりますが,閲覧までの手間をQRリンクが解決してくれていますので,読者の皆さんの理解により一層役立つことを期待します。
 今回の改訂に際し,株式会社メディカル・サイエンス・インターナショナル編集部の横川浩司氏はじめ編集部の皆様には,詳細な検討・校閲をいただきました。心より御礼申し上げます。

 2024年2月
訳者を代表して 山田重人

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