循環器のトビラ - 循環器には興味がある でもちょっと苦手 そんな皆さんようこそ -

もう怖くない循環器内科

大事なところ, 教えます


 



・この1冊で、循環器診療のコモンな知識が得られる! 将来進んだ科では循環器内科にコンサルテーションする際の共通言語となり、また循環器内科を目指す皆さんには一番ベーシックな実践の土台が作れます。

・気鋭の執筆陣が、「普段一緒に働く後輩の皆さんのそれぞれに合わせてどんなふうに教えているか」を思い出し、大枠をつかむことを主眼に、枝葉は思い切って切り落とし、「難しいと思っていたけど、循環器って意外と難しくないのかも!」と感じてもらえる形でお届けします。

・3段階のまとめや解説で大事な知識を整理。学習ステージが変わっても何度も目を通して使えます。一歩踏み込んで、検査や治療の裏づけがわかれば面白い。循環器力のステップアップに最適!



電子版はこちら(医書JP)



 



『循環器のトビラ』presents 循環器の素朴な疑問に答えます! アーカイブ動画はこちらから



本をお持ちの方も、まだお持ちでない方も、ぜひご覧ください!



 



 

¥5,940 税込
監修/執筆:杉崎陽一郎(Cardiovascular Research Foundation/Columbia University Irvung Medical Center)・執筆:小島俊輔(東京ベイ・浦安市川医療センター循環器内科)・佐藤宏行(東北大学病院循環器内科)・高麗謙吾(小倉記念病院循環器内科)
ISBN
978-4-8157-3059-8
判型/ページ数/図・写真
A5 頁360 図73・写真26 2色刷
刊行年月
2022年9月
数量
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第1章 急性冠症候群(ACS)
ACSを疑う胸痛患者に出会ったら…
 ACSの診断と初期対応をできるようになろう

第2章 安定冠動脈疾患(CAD)
数か月前から階段を上ると胸部不快感がある。さあ、どうしよう…
 CADの診断・治療の流れと、抗血小板薬の使用方法を知ろう

第3章 急性心不全
急性心不全の対応にクリニカルシナリオ(CS)はもう古い!?
 病態を考えて治療をしよう

第4章 ショック
心原性ショックに出会ったら…
 血圧が低い! 乳酸値も高い! 呼吸も悪い! さあどうする!?

第5章 慢性心不全
労作時息切れ、BNP上昇をみたら…
「木を見て森を見る」アプローチが重要

第6章 心筋症
心機能障害を見つけたら…
 左室のカタチから鑑別を考えてみよう

第7章 心房細動
心電図で心房細動を見つけたら…
 まずは脳を守り、予後を延伸させるために

第8章 頻脈性不整脈
脈が速い患者に出会ったら…
 まずはバイタルサインの確認! そして心電図は幅が広いか、狭いか?

第9章 徐脈性不整脈
脈が遅いとわかったら
 徐脈のときも、まずは「安定か不安定か」それが問題だ

第10章 失神
急に気を失って倒れた患者が受診したら…
 患者の話のなかに紛れた重要なキーワードを探す

第11章 静脈血栓塞栓症(VTE)
失神、動悸、胸部圧迫感、下腿浮腫…
 その症状はカメレオン!

第12章 下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)
最近歩くと足が痛いし、傷もなかなか治らないんです…
 多方面から総合的に、包括的に判断し、最適な治療をする

第13章 高血圧
「とりあえず」でみていませんか…
 高血圧症に対して根拠をもって対応できるようになろう

第14章 術前評価
手術して大丈夫ですか…?
 非心臓手術時の循環器評価を知ろう

「循環器、苦手なんですよね、なんかとっつきづらくて…」
「来月循環器内科をローテートするんです。苦手なのでまわる前に循環器全体をざっと勉強したいんですけど、おすすめの本、ありますか?」
「春から循環器内科に進むんですけど、どう勉強したらよいですか?」

 こんな声を聞き、どうやら若手の皆さんにとって、循環器のトビラは「開けなきゃいけないけど、ちょっと二の足を踏む」、そんな重厚なトビラに見えているように感じていました。それならここは、多くの先輩方から循環器内科の面白さを教えてもらった私たちのような世代の循環器内科医が、そのトビラを開けるのを手伝う番だと感じたことから、本書の企画が生まれました。

 学生の皆さんや、研修医、内科専攻医、循環器内科の若手の先生を読者対象の中心に、急性冠症候群(ACS)に始まり、心不全、各種不整脈といった循環器分野の主要な領域を網羅しつつ、術前評価や失神、高血圧といったどの科に進んでも出会う(そして困ることの多い)トピックにもふれ、循環器内科以外に進む先生にとっても助けになるような内容を意識して執筆しています。
 さらに、「普段一緒に働く後輩たちに、年次に合わせてどんなふうに教えているか」を思い出して、身近に感じてもらえるように書き方を工夫しました。普段の臨床のなかで、先輩医師から教わっているときの感覚で読んでいただきたいと思ったからです。

 それを実現するにあたり、本書では文中に

  まずはここから:初期研修医もしっかりチェック
  もう一歩踏み込んで:内科専攻医は知っておこう
  トビラの向こう:役立つ循環器の知識

というまとめや解説を適宜設け、読者の皆さんの「今」に合わせて、大事な知識が整理できるような構成にしています。年次が上がるにつれて求められる知識の量が増えていくなか、折を見て読み直していただくと、そのときに必要なことが身に付くようになっています。
 もちろん知識欲のままに、どんどん学んでいただくことは素晴らしいのですが、忙しい臨床の毎日で、いつでもその時間がとれるとは限りません。皆さんが循環器の勉強をするうえでガイドになるように「今どんなことを知っておいたほうがよいのか」ということを意識して書き記しました。困ったとき、あるいは時間の空いたときに、ぜひその都度読み直してみてください。そのたびに新たな発見があり、より循環器の面白さを感じていただけるのではないかと思います。

 重厚に感じた循環器のトビラを開くために必要なのは、論文まで掘り下げて詳細に勉強することではなく(もちろんトビラのその先では必要なのですが…)、まずざっくりと全体像をとらえてもらうことだと思っています。その点では、もちろんガイドラインや最新のエビデンスに沿った内容を記していますが、それをいかにわかりやすく感じてもらうか、という観点から参考文献は最小限にとどめ、ある意味では大まかな書き方をしている箇所もあります。
「あれ? この場合はこういうこともあるんじゃないのかな?」と思ったら、それはきっと皆さんが、重厚に見えたこの循環器のトビラを開き、その向こう側で診療していることに他ならないのではないかと思います。

 最後に、お世話になった皆様に謝辞を。
 一緒に執筆していただいた小島俊輔先生、佐藤宏行先生、高麗謙吾先生、大変なスケジュールでしたが、本当にありがとうございました。この場を借りて感謝申し上げます。また企画から編集まで共に走り抜いてきた戦友であるMEDSiの山下隆久さんをはじめスタッフの皆様、厚く御礼申し上げます。それから、いつも私の仕事を見守り支えてくれる妻と娘にも最大の感謝を。

 どうか本書が、読者の皆さんの前にある、そのトビラを開けて、循環器の世界へと踏み出す助けになりますように。

2022年8月
Cardiovascular Research Foundation/Columbia University Irving Medical Center
杉崎 陽一郎

2022-12-16

【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。

259ページ:VTEに対する抗凝固薬「リバーロキサバン」
(誤) CCr≧30mL/min:初期3週間は15mg 2T分2,その後15g 1T分1
(正) CCr≧30mL/min:初期3週間は15mg 2T分2,その後15mg 1T分1

2022-11-17

【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。

233ページ:本文2行目
(誤)徐脈性不整脈(2度以上の房室ブロック,>3秒または<50 bpmの洞徐脈)
(正)徐脈性不整脈(2度以上の房室ブロック,>3秒の心室停止または<50 bpmの洞徐脈)

2022-11-02

【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。

28ページ:「まずはここから」4行目
(誤)女性<60
(正)女性<65

158ページ13行目
(誤)CCrは性別・年齢・身長・体重によって総じて算出される
(正)CCrは性別・年齢・体重・血清クレアチニンを計算して求められる

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