INTENSIVIST(インテンシヴィスト) 2017年3号

特集:中毒
中毒はありふれていて,その大部分は集中治療を必要とせず,後遺症を残さず治療可能と考えられています。しかし一方で,ごく少数の重症患者では集中治療を必要とし,対症療法にとどまらない中毒原因に応じた特異な治療が必要となる場合があります。そこで本特集では,薬物の体内動態を中心とした薬理学的知識,中毒を疑った場合に症状や症候から鑑別するアプローチといった集中治療医が今ひとつ苦手とする分野の基礎的事項について触れ,特に集中治療が必要な中毒についてはエビデンスを踏まえた解説を行います。また,各章は臨床疑問(clinical questions)に答える形式としております。
  • 「世界標準の集中治療を誰にでもわかりやすく」をコンセプトに、若手医師の育成や情報交換を目的として発足した「日本集中治療教育研究会」(Japanese Society of Education for Physicians and Trainees in Intensive Care=JSEPTIC)の活動をベースに、年4回発行。

  • 毎号1つのテーマを決め、最新のエビデンスに基づいて、現在わかっていること/わかっていないことを検証、徹底的に解説。施設ごとに異なる診療を見直し、これからの集中治療のスタンダードを提示する。

  • 重症患者の治療にあたる医師として最低限必要な知識を手中に収めるべく、テーマは集中治療にとどまらず、内科、呼吸器、救急、麻酔、循環器にまで及び、ジェネラリストとしてのインテンシヴィストを追求する。

  • 集中治療専門医、それを目指す若手医師をはじめ、専門ナース、臨床工学技士、さらには各科臨床医に対し、集中治療を体系的に語り、議論し、意見交換ができる共通の場(=アゴラ)を提供する。











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特定非営利法人 日本集中治療教育研究会





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『INTENSIVIST Vol.9 No.3 2017』電子版



¥5,060 税込
責任編集: 杉田 学 順天堂大学医学部附属練馬病院 救急・集中治療科 植西憲達 藤田保健衛生大学 救急総合内科
ISBN
978-4-89592-987-5
刊行年月
2017/8/30
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Part 1 中毒の集中治療に必要な薬理学的知識
1.薬物の体内動態
福本 真理子 北里大学薬学部 臨床薬学研究・教育センター 臨床薬学(中毒学)
【コラム】LD50は時代遅れの指標?
髙橋 祐次 国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 毒性部
Part 2 診断と治療のアプローチ
1.臨床推論とトキシドローム
髙見 浩樹 順天堂大学医学部附属練馬病院 救急・集中治療科
井口 成一 東京女子医科大学病院 感染症科
【コラム】The Gap:3つのギャップを理解して診断につなげる
小松 孝行 順天堂大学医学部附属練馬病院 救急・集中治療科
【コラム】中毒情報の集め方・使い方
黒木 由美子・波多野 弥生 日本中毒情報センター
【コラム】臨床医が最低限知っておくべき薬毒物分析の基本
藤田 友嗣 岩手医科大学救急・災害・総合医学講座 救急医学分野/高度救命救急センター 薬物毒物検査部門
臼井 聖尊 東北大学大学院医学系研究科 公共健康医学講座法医学分野
【コラム】二次被害を防ぐ安全管理
髙見 浩樹
【コラム】生物・化学テロ
土井 智章 岐阜大学医学部附属病院 高度救命救急センター
2.消化管除染のエビデンス:催吐,胃洗浄,活性炭投与,腸洗浄
黒澤 慶子 大分大学医学部附属病院 高度救命救急センター
3.排泄促進のエビデンス:強制利尿,血液浄化法,尿のアルカリ化
村田 真理絵・末木 志奈・柴垣 有吾 聖マリアンナ医科大学 腎臓・高血圧内科
【コラム】横紋筋融解症に対する治療
村田 真理絵・末木 志奈・柴垣 有吾
【コラム】中毒診療におけるECMO(VA-ECMO):適応と具体的方法
小島 直樹 公立昭和病院 救命救急センター
4.解毒・拮抗薬:作用機序を理解してタイミングを逃さずに使用する
黒木 由美子
遠藤 容子 日本中毒情報センター
【コラム】脂肪乳剤の理論と適応
福本 真理子
5.中毒に関する法律上の問題
水沼 直樹 鉄蕉会亀田メディカルセンター 弁護士
【コラム】中毒と法医学
吉田 謙一・前田 秀将 東京医科大学 法医学分野
Part 3 中毒の集中治療
1.アセトアミノフェン中毒
都築 誠一郎・植西 憲達 藤田保健衛生大学 救急総合内科
【コラム】その他の薬物中毒
都築 誠一郎・植西 憲達
2.循環作動薬中毒
早川 桂 さいたま赤十字病院 高度救命救急センター
3.向精神薬中毒:抗不安薬,抗精神病薬,抗うつ薬
水野 慶子 順天堂大学医学部附属練馬病院 救急・集中治療科
井口 成一
4.リチウム中毒
小松 孝行
内山 宗人 横浜市立大学医学研究科 救急医学
5.乱用薬物中毒:危険ドラッグを中心に
小林 憲太郎 国立国際医療研究センター病院 救命救急センター 救急科
6.農薬中毒:有機リン,グルホシネート,グリホサート
井ノ上 幸典・廣瀬 保夫 新潟市民病院 救急科
7.腐食性物質:酸・アルカリ中毒
宮内 雅人 日本医科大学付属病院 高度救命救急センター
【コラム】ICUにおける中毒の多職種アプローチ
峯村 純子 昭和大学横浜市北部病院 薬局
8.メタノールとエチレングリコール:アルコール属中毒の総論と治療の実際
小松 孝行
9.一酸化炭素中毒とシアン中毒
小澤 昌子 福島県立医科大学附属病院 高度救命救急センター
10.自然毒中毒:イヌサフラン,トリカブト,キノコ,ヘビ咬傷
大西 俊彦・小野 一之 獨協医科大学 救急医学講座
【コラム】誤食により中毒を起こしやすい植物性自然毒
坂本 壮 順天堂大学医学部附属練馬病院 救急・集中治療科


連載
■港島ICU×ICTカンファレンス
第4回:感受性検査のピットフォールとマネジメント
須賀 将文 神戸市立医療センター中央市民病院 麻酔科 
蓮池 俊和 神戸市立医療センター中央市民病院 総合内科・感染症科
瀬尾 龍太郎 神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター
■え?知らないの?心筋保護法
配野 治 千葉メディカルセンター 臨床工学部
■Lefor’s Corner
第25回:Vascular Access and Hemodynamic Monitoring Part VI.
Central Venous Access-Preparation for Placement
Alan Kawarai Lefor・Maki Otani Department of Surgery, Jichi Medical University
■Journal clubをやってみよう
第6回:Methodsを読む!:⑤論文を読むのに必要な統計解析
安田 英人 鉄蕉会亀田総合病院 集中治療科/慶應義塾大学大学院医学研究科 博士課程医療科学系 臨床研究学
■Methodsを読むMethod
第6回:プロペンシティスコアマッチングを知っていますか?
笹渕 裕介 自治医科大学 データサイエンスセンター
■日本集中治療教育研究会(JSEPTIC)
第2回JSEPTICリハビリテーション部会セミナー体験記
改めて早期離床の必要性と多職種協働の重要性を実感
東海林さとみ 北海道大野記念病院 リハビリテーション部
JSEPTIC簡単アンケート
第24回:ARDS診療ガイドライン,敗血症に対するβ遮断薬,ICUエコー
片岡 惇 東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科 集中治療部門
■集中治療に関する最新厳選20論文
柳井 真知 聖マリアンナ医科大学 救急医学
藤谷 茂樹 聖マリアンナ医科大学 救急医学/東京ベイ・浦安市川医療センター

2017-10-24

【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。

560頁 右段下から5行目
(誤)メモの式Aから
(正)式12から

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