LiSA 2020年別冊春号

2020のシェヘラザードたち

かつて,先人たちの数々の苦い経験・失敗やそこから得られたエスプリの効いた教訓。医局での休憩時間や当直の夜などに先輩から後輩へとまことしやかに口伝されてきたという。口伝が主流でなくなった今なお,時代こそ違えど,多くの臨床医による経験知を後生に伝えていくことの意義は大きい。LiSA別冊春号は,ささやかながら,そのような“場”となることを願っている。



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¥3,850 税込
ISBN
978-4-8157-0096-6
刊行年月
2020年4月
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1 麻酔は気道に始まり気道に終わる
良い判断は経験から産まれ,経験は悪い判断から産まれる
⃝福家 伸夫 帝京平成大学健康医療スポーツ学部 医療スポーツ学科
2 「泰然自若」を目指そう
状況に飲み込まれない冷静な判断と,自らの手技に自信を
⃝橋本 典夫 高槻赤十字病院 緩和ケア科
3 忘れられない新生児の気管挿管
⃝堀木 としみ 神奈川県立こども医療センター 緩和ケア普及室
4 不器用で下手,慎重さにかける麻酔科医,
そんな麻酔科医を守れるシステム作り
⃝星  拓男 筑波大学附属病院 茨城県地域臨床教育センター/茨城県立中央病院 麻酔・集中治療科
5 これからの麻酔科医に必要なもの
変化していく世の中に対応できるか
⃝飯嶋 千裕 筑波学園病院 麻酔科
6 偶発的硬膜穿刺後頭痛
⃝今町 憲貴 島根大学医学部 麻酔科学講座
7 30年前の罠の数々
記憶に残る循環管理上の問題点
⃝石黒 芳紀 東京慈恵会医科大学 麻酔科学講座
8 嗅ぎ注射器ができるまで
「誰かがやってくれたらなぁ」から「自分がやらなければ!」へ
⃝石北 直之  独立行政法人国立病院機構 新潟病院臨床研究部 医療機器イノベーション研究室/
米国火星アカデミー 遠隔医療チーム顧問
9 針を使って患者に心をくだくのが麻酔科医
ルーチンワークとせず,自分が行ってきた麻酔を反芻,学び続けることの大切さ
⃝伊藤 裕之 仙台ペインクリニック
10 ペインクリニックは日日是好日
痛み診療の考え方に影響を与えた1症例
⃝北原 雅樹 横浜市立大学附属市民総合医療センター ペインクリニック
11 麻酔奇譚拾遺-巻第二 気道( 出典:かたりひとしらず)
引き継いだ腹臥位の気管チューブほど恐ろしきものはなき
⃝北山 眞任 弘前大学医学部附属病院 手術部
12 麻酔科学と救急医学
場の成長と発展のために
⃝松田 直之 名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野
13 臨床と研究の狭間で
若いときの苦労が今の支え
⃝小田  裕 大阪市立十三市民病院 麻酔科
14 簡単なことを謙虚に確実に
夜間緊急で血圧が戻らない!
⃝笹川 智貴 旭川医科大学病院 麻酔科蘇生科
15 ある術中覚醒の物語
To err is human(人は誰でも間違える)
⃝白石 としえ 四谷メディカルキューブ 麻酔科
16 全身麻酔与太話
小児麻酔にかけた与太郎の青春
⃝重見 研司 福井大学学術研究院医学系部門医学領域 器官制御医学講座麻酔・蘇生学分野
17 本当にあった怖い話~ペインクリニック編~
⃝髙雄 由美子 兵庫医科大学病院 ペインクリニック部
18 オレは不潔な麻酔科医がキライだっ!!!
私がinfection control doctorになったワケ
⃝鈴木 昭広 東京慈恵会医科大学 麻酔科学講座
19 我慢不要! 一言添えて救いたい
オピオイド離脱症候群患者のオピオイド脱出大作戦!
⃝竹村 佳記 富山大学学術研究部医学系 麻酔科学講座
20 人生最大のピンチ!? 小児大出血への対応
低体重児の内頸静脈穿刺時に起きたショック状態
⃝竹内  護 自治医科大学 麻酔科学・集中治療医学
21 麻酔から覚めない,どうして?
それにはちゃんと,時には怖~い訳がある!
⃝徳田 賢太郎 九州大学病院 集中治療部
22 アリバイディフェンス麻酔科医の凋落
手技を確実に行うことの大切さ,言葉ではわかっていても…
⃝豊田 浩作 倉敷中央病院 麻酔科
23 研修医と指導医の距離感
自ら考えて行動できるようにするために
⃝内田  整 千葉県こども病院 麻酔科
24 「若林,麻酔科やめるってよ」
中心静脈カテーテルの動脈誤留置
⃝若林  諒 信州大学医学部 麻酔蘇生学教室
25 今日も元気に右往左往!
子育て女医の迷走記
⃝吉田 千寿 河北総合病院 麻酔科

麻酔先人二十五夜物語

シェヘラザードとは『千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)』の語り手の名前である。『千夜一夜物語』の舞台となったペルシャ王朝には,毎朝新しい妻を迎えては翌朝には処刑する王がいた。シェヘラザードも,妻として送り込まれた一人である。寝室で王に向かって興味深い物語を語り,面白くなりかけたところで「続きはまた明晩」とじらし,1日1日を生き延びていた。
・・・
『千夜一夜物語』に負けず劣らず,興味を引く話を詰め込んだのがこの別冊春号である。書名が表すように超豪華執筆陣によるペルシャ絨毯のような物語集である。すなわち,麻酔科医としての基本の心構えや仕事のやりがいに始まり,麻酔科医にとっての患者安全,医療の質改善,新薬への期待と不安,十分な機器がなかった当時の知恵や試行錯誤について,語られる。また,患者から学ぶこと,先輩や同僚との連携やチームプレーの尊さや難しさ,達成感に触れ,さらには一人の社会人として大切にしたいことやプロフェッショナリズムのありかた,私生活や子育てとの両立,生涯学習など,誰にとっても悩みの深い普遍的なテーマが等身大の言葉で綴られている。
・・・
普段では見せられない(隠したい)先輩医師たちの悩みや葛藤,失敗経験をもとに紡ぎ出された珠玉の物語であるとともに,後進に贈る等身大のメッセージでもある。「あのベテラン麻酔科医の原点がここに」と誰もが感慨深く読めることだろう。
駆け出しの身で自分の手技に自信を持てずに悩んでいる方や,自身のキャリアについて悩んでいる方には,「先輩たちも同じような道を歩んでいたのだな」と共鳴し,勇気と安心感をわけてもらえるようなエッセンスが満載である。
・・・
別冊春号はLiSA本誌よりも少し小ぶりなB5サイズである。通勤や旅のお供にも最適といえよう。日々の診療から得られる何気ない気づき,深刻であったはずの葛藤や悩みがユーモアあふれる切り口で語られている,この別冊春号。通勤中に思わずプッと笑いだし,周囲から白い目を向けられてしまわないように注意も必要である。

LiSA編集部
(※本紹介はLiSA別冊2020春号では掲載されておりません)

際限なき医学欲を満たす、極上の教科書を召し上がれ。

周術期管理を核とした総合誌[リサ]月刊/毎月1月発売

集中治療の“いま”を検証し、“これから”を提示するクオータリー・マガジン。季刊/年4回発行

患者全体を見すえた内科診療のスタンダードを創る!季刊/年4回発行

脳科学の宇宙(せかい)を展望する。

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