足の画像診断 第2版

「足」の画像診断に特化した本格テキスト、8年ぶりの大改訂!

「足」の撮像から診断までをカバーした本格テキスト、8年ぶりの大改訂。おさえるべき足の疾患について豊富な症例を鮮明な画像とわかりやすいシェーマとともに、語源などの魅力的なトリビア的記述も交えわかりやすく解説。冒頭では解剖の基礎知識を拡充、各論には「術後の画像診断」章を新規追加、100ページ超のボリュームアップ。2+4色刷となり視認性を高めた。放射線科、整形外科をはじめ、足の画像診断・検査に携わる医師・技師必携の一冊。



電子版はこちら(医書JP)

¥8,360 税込
小橋由紋子 東京歯科大学市川総合病院放射線科講師
ISBN
978-4-8157-3030-7
判型/ページ数/図・写真
B5 頁416 図47・表7・写真471
刊行年月
2021年9月
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1章 足の解剖
1. 下肢筋群
■下肢の伸筋群の解剖図
■下肢の屈筋群の解剖図(浅層)
■下肢の屈筋群の解剖図(深層)
■下肢筋群の起始・停止(前方より)
■下肢筋群の起始・停止(後方より)
2. 足底筋群
■足底筋群の解剖図,起始・停止

2章 足の画像解剖
はじめに
1. 足関節・足部の単純X線解剖
2. 足関節・足部のMRI解剖
■横断(T2 強調像)
■矢状断(DESS 像)
■冠状断(T1 強調像)

3章 足の構造物のMRI 撮像法 57
はじめに
1. MRI の撮像シーケンスの決定方法
a. 靱帯や腱を観察する場合
b. 骨・骨髄を観察する場合
c. 軟骨を観察する場合
d. 軟部腫瘍や筋肉,炎症を観察する場合
2. MRI 撮像法の実際
a. 足関節・足部の靱帯の撮像法
1) 外側靱帯(前脛腓靱帯,後脛腓靱帯を含む)
2) 三角靱帯
3) 底側踵舟靱帯(spring 靱帯)
4) 二分靱帯(Y 字靱帯:踵立方靱帯,踵舟靱帯),底側踵立方靱帯
5) Lisfranc 靱帯
b. 足関節・足部を走る外来腱の撮像法
1) 内果を走る腱
① 後脛骨筋腱
② 長趾屈筋腱
③ 長母趾屈筋腱
2) 外果を走る腱
短腓骨筋腱と長腓骨筋腱
3) 趾伸筋腱の撮像法
4) アキレス腱
5) 足底腱膜の撮像法
付録:キー画像で見るもの
前下脛腓靱帯・後下脛腓靱帯のレベル
前距腓靱帯レベル
足根洞レベル
距骨滑車・載距突起のレベル
外果レベル
踵骨前方突起のレベル
舟状骨・載距突起のレベル
内果のレベル
前足部の撮像法

4章 外傷性疾患―交通外傷を中心に
はじめに
1. 足関節の外傷性疾患
a. 果部骨折
b. 脛骨天蓋骨折,軸圧骨折,pilon 骨折
c. 距腿関節脱臼
d. 距骨下関節脱臼
2. 足部の外傷性疾患
a. 距骨骨折
1) 距骨体部骨折
2) 距骨頸部骨折
b. 踵骨骨折
c. Chopart 関節脱臼骨折
d. 舟状骨骨折
e. 立方骨骨折
f. 楔状骨骨折
g. Lisfranc 関節脱臼骨折
h. 中足骨骨折
i. 中足趾節関節脱臼・趾節間関節脱臼
j. 基節骨・中節骨・末節骨骨折
3. 小児の骨折
骨端線損傷

5章 スポーツ外傷
はじめに
1. 疲労骨折
a. 脛骨・腓骨の疲労骨折
1) 内果疲労骨折
2) 外果疲労骨折
b. 足根骨の疲労骨折
1) 距骨疲労骨折
2) 踵骨疲労骨折
3) 舟状骨疲労骨折
4) 立方骨疲労骨折
c. 中足骨の疲労骨折
d. 母趾基節骨および母趾種子骨の疲労骨折
e. 脆弱性骨折
2. 腱・腱鞘・滑液包の障害
a. アキレス腱断裂
b. アキレス腱炎(アキレス腱症),アキレス腱周囲炎,
アキレス腱部滑液包炎
c. アキレス腱付着部炎
d. 腓骨筋腱炎・腱鞘炎
e. 腓骨筋腱断裂
f. 腓骨筋腱脱臼
g. 後脛骨筋腱炎・腱鞘炎
h. 後脛骨筋腱脱臼
i. 長母趾屈筋腱炎・腱鞘炎
j. 趾伸筋腱鞘炎,前脛骨筋腱鞘炎・腱炎
k. 足底腱膜炎
3. 足関節捻挫
4. 足関節捻挫に伴う外傷性疾患
a. 外側(側副)靱帯損傷
b. 三角靱帯(内側側副靱帯)損傷
c. 距骨滑車の骨軟骨損傷
d. インピンジメント症候群
1) 内反捻挫によるインピンジメント症候群
① 前外側型インピンジメント症候群
② 後内側型インピンジメント症候群
2) 外反捻挫によるインピンジメント症候群
③ 靱帯結合部型インピンジメント症候群
④ 前内側型インピンジメント症候群
3) おもに底屈によるインピンジメント症候群
⑤ 後方型インピンジメント症候群
4) おもに背屈によるインピンジメント症候群
⑥ 前方型インピンジメント症候群
e. 足根洞症候群
f. 距骨下関節不安定症
g. Lisfranc 靱帯損傷

6章 炎症性・代謝性病変
はじめに
1. 炎症性足疾患
a. 感染性足疾患
1) 化膿性関節炎・骨髄炎
2) 結核性関節炎・骨髄炎
3) 非定型抗酸菌症による関節炎・骨髄炎
4) 蜂窩織炎・膿瘍
b. 非感染性足疾患(自己免疫疾患を主体としたもの)
1) 関節リウマチ
2) メトトレキサート治療に付随して発生するリウマチ結節
3) 皮膚筋炎・多発筋炎
4) 全身性強皮症
5) 全身性エリテマトーデス
6) 乾癬性関節炎
7) 掌蹠膿疱症性骨関節炎
c. その他の炎症性足疾患
滑液包炎
2. 代謝性足疾患
a. 結晶沈着性足疾患
1) 痛風
2) 偽痛風(ピロリン酸カルシウム結晶沈着症)
3) ハイドロキシアパタイト結晶沈着症
b. 糖尿病足
1) 神経障害性足病変
① Charcot 関節
② 糖尿病性筋萎縮症
③ 神経原性足潰瘍
2) 虚血性足病変
① 動脈病変
虚血性足潰瘍
骨髄炎
壊疽
② 小血管障害:蜂窩織炎,筋膜炎
c. アミロイド骨関節症

7章 腫瘍および腫瘍類似病変
はじめに
1. 良性骨腫瘍および腫瘍類似疾患
a. 単純性骨囊胞
b. 骨軟骨腫
c. 類骨骨腫
d. 内軟骨腫
e. 傍骨性軟骨腫
f. 軟骨粘液線維腫
g. 骨内脂肪腫
h. 動脈瘤様骨囊腫
i. 線維性骨異形成症
j. 巨細胞腫
k. 爪下外骨腫
l. 非骨化性線維腫,線維性骨皮質欠損
m. 骨サルコイドーシス
2. 悪性骨腫瘍
a. 骨肉腫
b. 軟骨肉腫
c. 転移性骨腫瘍
3. 軟部腫瘍
a. ガングリオン
b. 粉瘤
c. 血管腫
d. 血管平滑筋腫
e. グロームス腫瘍
f. 足底線維腫症
g. 神経鞘腫
h. 神経線維腫
i. 悪性神経鞘腫
j. Morton 神経腫
k. 色素性絨毛結節性滑膜炎
l. 腱鞘巨細胞腫
m. 滑膜肉腫
n. 悪性リンパ腫
o. 悪性黒色腫
p. 明細胞肉腫

8章 副骨・種子骨障害
はじめに
1. 副骨障害
a. 三角骨障害
b. 外脛骨障害
c. os peroneum 障害
d. 副骨端核障害
2. 種子骨障害
3. 母趾IP種子骨障害

9章 骨端症および無腐性骨壊死
はじめに
1. 踵骨骨端症(Sever病)
2. 第1 Köhler病
3. Freiberg病(第 2 Köhler病)
4. 距骨骨壊死

10章 絞扼性神経障害
はじめに
1. 足根管症候群
2. 前足根管症候群
3. Morton病

11章 足部の関節症・足趾変形
はじめに
1. 関節の退行性変化(変形性関節症)の画像所見
2. 足関節・足部のそれぞれの関節症
a. 変形性足関節症(距腿関節)
b. 距骨下関節症
c. Chopart 関節症
d. Lisfranc 関節症
e. 中足趾節関節症
f. 遠位趾節間関節症
g. 強剛母趾
h. 外反母趾
i. 趾節間関節外反母趾
j. 槌趾変形(ハンマー趾,マレット趾),鷲爪趾(鈎爪趾)
k. 足根骨癒合症
1) 距踵関節癒合症(距骨下関節癒合症)
2) 踵舟状骨癒合症
3) 第1 楔状舟状骨癒合症
4) 治療
l. 神経病性関節症

12章 術後の画像診断
はじめに
1. 足の保存療法
a. 生活指導
b. 靴の指導
c. 薬物療法
d. 注射療法
e. 運動療法
f. 装具療法
g. 多血小板血漿(platelet‒rich plasma:PRP)療法
2. 変形性足関節症の手術療法
a. 鏡視下デブリドマン
b. 低位脛骨骨切り術
c. 足関節固定術
d. 人工足関節置換術
3. 術後の評価
4. 骨折の治癒過程の見かた
a. 仮骨の出現の程度・仮骨の分布
b. 骨密度のチェック
c. 転位のチェック
d. プレートやスクリューを留置している場合
e. 人工関節を置換している場合

和文索引
欧文索引

『足の画像診断』の初版が出版されてから約8年が経過した.初版時には,ただ必死に文献を読み漁り自分なりにかみ砕いてわかりやすい本を作ろうと励んだ.出版後は大変有難いことに,多くの人に高い評価をいただいた.そのおかげで足関節・足部領域で数多くの講演や執筆活動の機会を与えられたと思う.
 改版にあたり,「1 章 足の解剖」,「3 章 付録 キー画像で見るもの」,「12 章 術後の画像診断」を新たに設けている.冒頭の1 章では解剖の基礎知識をイラストと表でまとめた.「2 章 足の画像解剖」では旧版で片足の情報のみ掲載していたものを,左右両方あったほうが実際の読影の際に照合しやすいという意見をいただき,両足(部)を掲載している.
 また第2 版では,筆者が放射線科医であるとともに足の外科学会に所属し足の外科領域の先生方と一緒に仕事をした経験をもとに新たな加筆を行っている.特にわれわれ放射線科医が苦手とする「術後の画像診断」(12 章)では保存療法の意義,手術療法の適応,術後の人工物と仮骨の出現の関係,骨癒合の定義について説明している.整形外科的な視点を踏まえつつ,より放射線科医としてbuild up できる内容となるよう心掛けた.それゆえ第2 版では初版より単純X 線写真を多く掲載することになった.
「 6 章 炎症性・代謝性病変」や「7 章 腫瘍および腫瘍類似病変」では,東京歯科大学市川総合病院整形外科教授の穴澤卯圭先生,臨床検査科教授の佐々木 文先生とともに“市川のJaffe’s triangle”を形成し盤石な構えになったことから,新たに加わったメトトレキサートに付随したリウマチ結節,骨サルコイドーシスなどの興味深い症例も掲載している.穴澤先生,佐々木先生には普段から診断の困難な症例があると読影室に気軽に集まって議論し,常に情報の共有を行っている.実のところ,1 つの病院に骨軟部領域の専門家が一同に集まることは少ないと思う.両先生と出会い,ともに仕事ができる筆者はとても幸運であると思う.
 最後に,東京歯科大学市川総合病院放射線科の仲間たちには,学会や講演で年中不在にすることが多かった筆者を常にサポートいただき感謝している.同病院の放射線技師の皆様には筆者の無茶ぶりともいえる撮影や研究にお付き合いいただき深く感謝している.また,医師であると同時に母,妻である筆者を日々支えてくれている娘と夫にもここでありがとうとお礼を述べたい.
 2021 年8 月
COVID‒19 感染の収束を願って
小橋 由紋子

2021-10-13

【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。

3章 足の構造物のMRI撮像法 付録:キー画像で見るもの
p.84 右列中央
誤「距骨滑車の骨軟骨損傷」
正「脛骨天蓋部の軟骨下囊胞」

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