女性のうつ病 - ライフステージからみた理解と対応 -

日常診療にすぐに役立つ、“女性のうつ”に特化した待望の書
近年増加の一途をたどるうつ病の中でも有病率が男性の約2倍と言われる女性のうつ病に焦点を絞り、女性特有の生物学的、心理・社会的要因を踏まえ、思春期から結婚、妊娠・出産を経て更年期、高齢期にいたるまで、ライフステージごとの臨床的特徴、診断と治療の要点を提示。不安症などの併存症、また診療におけるコミュニケーション技法についても解説する。精神科・心療内科の医師・看護師、心理士を中心に、女性のうつ病を診る機会のある内科医、産科婦人科医等の実践に資する書。
¥4,400 税込
編集: 松島英介 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 心療・緩和医療学分野教授 仙波純一 さいたま市立病院精神科部長
ISBN
978-4-89592-823-6
判型/ページ数/図・写真
A5変 頁300 図38
刊行年月
2015/7/17
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第1 章 女性のライフサイクルとうつ病
第2 章 うつ病の性差
第3 章 思春期女子のうつ病
第4 章 成人期のうつ病
    ─20 ~30 歳代女性のうつ病
第5 章 月経前不快気分障害
第6 章 妊娠期うつ病
第7 章 産後うつ病
第8 章 更年期うつ病
第9 章 高齢期うつ病
第10 章 女性のうつ病に併存する精神疾患
    ─不安症を中心に
第11 章 うつ病の女性患者へのコミュニケーション法
付録 抗うつ薬リスト

 日本において,うつ病の受診者はますます増加している一方で,精神科や心療内科などの専門医だけでは対応しきれないくらい多くの未受診者がいると推定されており,大きな社会問題となってきている.とくに女性の有病率は洋の東西を問わず男性の約2 倍といわれており,女性のうつ病患者をどのように発見し,どのように診断,治療していくかは,これからの医療の大きな課題である.また,うつ病が女性に多いという性差の要因を探っていくと,遺伝や脳機能,女性ホルモンをはじめとする生物学的な要因と,社会状況や社会適応,ストレスやその対処行動,被害体験などの心理・社会的な要因がさまざまに関連し合っていることが報告されている.
 そして,女性のうつ病の日常診療を円滑に進めていくには,これらの複合的な要因や女性のライフサイクルにおける各段階の特徴を理解していないと,十分な対応ができない.さらに,女性患者に対しては妊にん孕よう性への配慮や更年期以降の生活習慣病の影響などを加味した薬物の使用を考慮する必要もある.このように,操作的診断では単なるうつ病であっても,女性の患者は診断の面でも,また治療の面でも,その世代や背景を把握したうえで,それぞれに合わせた臨床的対応が必要になってくる.
本書はこのような経緯から,うつ病女性に焦点を当てた臨床向けの本を目指して企画・制作されたもので,精神科や心療内科の医師,心理士はもちろんのこと,産科婦人科,一般内科の女性患者にかかわる医師にも活用できるように全体を工夫してある.
 その構成については,まず総論として「女性のライフサイクルとうつ病」について概説し,全体を俯瞰できるようにした.次に,なぜ女性に多い精神疾患なのか,「うつ病の性差」を説明する諸要因やうつ病そのものの経過,治療などの性差にいたるまで取り上げた.
 続く各論では,女性のライフサイクルに沿って「思春期うつ病」,「成人期うつ病」をそれぞれ解説した.また,男性とは決定的に異なる生物学的な背景をもつ「月経前不快気分障害」,「妊娠うつ病」,「産後うつ病」,「更年期うつ病」について,それぞれの臨床的特徴を中心に論じ,さらにライフサイクルの最後の段階である「高齢期うつ病」については,認知症との鑑別も含めて記述してある.そしてうつ病の治療だけでは改善しない併存症の診断,治療についても「女性のうつ病に併存する精神疾患─不安症を中心に」と題して,詳述した.以上の総論および各論を踏まえて,これらの知識を実際の臨床場面で生かすために,最終章に「うつ病の女性患者へのコミュニケーション法」として,具体的な症例も交えながら,コミュニケーション技法を紹介した.
 また本書では,精神疾患の診断名について,基本的にはDSM─5 の呼称によったが,引用文献を本文ないし図表で紹介する際には,正確を期するため原文のままとした.したがって,DSM─IV やICD─10 の病名が混在していることをご容赦願いたい.
 このようにして作成された本書が,うつ病で悩む女性患者やその患者と対峙する医師,心理士をはじめとする医療従事者のための必読の書となれば,編著者にとって望外の喜びである.
 なお,本書を制作するに当たり,企画の段階から終始お世話になった,メディカル・サイエンス・インターナショナルの藤堂保行氏に感謝したい.
2015 年7 月
松島 英介
仙波 純一

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