パワーズ運動生理学 - 体力と競技力向上のための理論と応用 -

最強の肉体、最高のパフォーマンス

その目標に向け、今スタートラインに立つ


1990年の原著初版刊行以来改訂を重ね、世界中で読み継がれてきた定評あるスタンダードテキスト、初の日本語版。最新の知見をもとに運動生理学を基礎から紐解き、健康・体力や競技力の向上といった実践にその知識をいかに生かすかを巧みにまとめた構成。運動生理学を学ぶ意義を体感しつつ、分子生物学、生化学、基礎医学等、関連領域の知識も踏まえたより幅広い視点から理解できる。豊富なカラー図、興味を掻き立てるコラムも充実。運動生理学の教科書として、運動・スポーツにかかわる教員、学生、医療従事者、アスレティックトレーナー等の究極のバイブル。

¥11,000 税込
原著タイトル
Exercise Physiology : Theory and application to fitness and performance, 10th Edition
原著者
Scott K. Powers・Edward T. Howley
監訳: 内藤久士 順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科長/教授 柳谷登志雄 順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科先任准教授 小林裕幸 筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター長/水戸協同病院総合診療科教授 髙澤祐治 順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科教授
ISBN
978-4-8157-0190-1
判型/ページ数/図・写真
A4変 700頁 図342 表62
刊行年月
2020年8月
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Section1 運動生理学の基礎
第 0 章 運動生理学の世界へようこそ
第 1 章 運動生理学で行われる一般的な測定
第 2 章 内部環境の制御
第 3 章 生体エネルギー反応
第 4 章 運動時の代謝
第 5 章 細胞シグナル伝達と運動に対するホルモン応答
第 6 章 運動と免疫系
第 7 章 神経系の構造と運動の制御
第 8 章 骨格筋:構造と機能
第 9 章 運動時の循環応答
第 10 章 運動時の換気応答
第 11 章 運動時の酸塩基平衡
第 12 章 体温調節
第 13 章 トレーニングの生理学:最大酸素摂取量,パフォーマンス,筋力への効果

Section2フィットネス
健康・体力向上のための運動生理学
第 14 章 慢性疾患の予防:身体活動と健康的な食習慣
第 15 章 心肺機能評価のための運動負荷テスト
第 16 章 健康と体力改善のための運動処方
第 17 章 特別な配慮を要する集団に対する運動処方
第 18 章 健康のための栄養と身体組成

Section3パフォーマンス
競技力向上のための運動生理学
第 19 章 パフォーマンスに影響を及ぼす要因
第 20 章 パフォーマンスの実験室評価
第 21 章 パフォーマンス向上のためのトレーニング
第 22 章 女性アスリート,子ども,特定の疾患をもつアスリート,中高年アスリートのためのトレーニング
第 23 章 栄養および身体組成とパフォーマンス
第 24 章 運動と環境
第 25 章 エルゴジェニックエイド

“Exercise Physiology: Theory and Application to Fitness and Performance”の初版は,1990年に出版された。以来,ほぼ3年に1度のペースで改訂を重ね,運動生理学の基礎を押さえつつも常に最新の研究成果を反映した進化し続けるテキストブックとして,現在では世界5か国語(スペイン語,ポルトガル語,ギリシャ語,中国語,韓国語)に翻訳がなされている。
 私がこの初版に出会ったのは,研究者としてまだ一歩を踏み出したばかりの頃であったが,豊富な図表を手がかりに英文テキストを読み進むにつれ,運動生理学の世界に引き込まれていく不思議な感覚に襲われたことを今でも憶えている。その後すぐに縁あって,本テキストブックの著者の一人である,フロリダ大学スコット K. パワーズ博士の元への留学を果たす機会を得たが,以来,このテキストブックを翻訳版として日本に届けることは私の長年の夢でもあった。
 本書は,2018年の英語版原著第10版の日本語版である。現在はカラー刷のテキストブックとして高い完成度を誇り,Section 1では運動生理学を理解するために必要な基礎的な知識を,Section 2では健康づくりを支える運動生理学的知識を,そして,Section 3では競技力の向上を支えるための運動生理学的知識が巧みにまとめられてい
る。生命科学が著しい発展を遂げている現代では,運動に対する体の応答や適応の仕組みを理解するためには,生理学的知識のみならず,分子生物学・生化学・医学等々の基礎的知識も身につけていなければならない。本書はこれら運動生理学を取り巻く関連領域の情報をうまく取り込みながら,より幅広い観点から運動生理学を理解できる内容となっている。また,本書の特色でもある「専門家に聞く」,「研究の焦点」などのコラムは,知識の幅を広げ,かつ理解を深めることに重要な役割を果たしている。
さらに本書は,単に専門的知識を授けるだけではなく,なぜ,運動生理学を学ぶ必要があるのか,そしてその知識をどのように活かすのかに注意が払われている。2人の著者が一流の研究者としてだけではなく,優れた教育者としても活躍していることを理解することができるであろう。
 運動やスポーツに関わる指導者,教育者,研究者,健康運動指導士,理学療法士,スポーツドクター,そして,将来,運動やスポーツ,そして健康づくりに関わる事を志す学部学生や大学院生,さらに将来を担う若手研究者にぜひとも読んでいただきたい。
 最後になるが,日本での2回目のオリンピック・パラリンピックが開催される直前に,この素晴らしいテキストを日本の読者に届けることができたことは,訳者ら一同のこのうえもない喜びである。
  2020年5月
監訳者を代表して
順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科長/教授
内藤 久士

日本語版の発行に寄せて
 『パワーズ運動生理学(Exercise Physiology: eory and Application to Fitness and Performance)』の著者として,この教科書を日本の運動生理学者,運動科学者,そして運動がもつさまざまな効果に関心を抱いている人たちに届けられたことを喜ばしく思います。英語の教科書を日本語に翻訳するという困難な仕事を引き受けてくださった内藤久士博士をはじめ,翻訳に尽力してくださった多くの日本の仲間たちに感謝します。本をある言語から別の言語に翻訳するのはきわめて困難な作業ですが,翻訳にたずさわった方々の尽力によって優れた日本語版の教科書ができたと確信していま
す。
 序文にも書いたように,この教科書第10版は,運動生理学,スポーツ医学,臨床運動生理学,運動科学,理学療法学,体育学に興味を抱いている教員と学生を対象としています。繰り返しになりますが,この教科書の目的は,運動生理学を最新の知見にもとづいて理解してもらうことにあります。読者が運動生理学の刺激的でダイナミックな内容について学ぶのを楽しんでくれることを心から願っています。
フロリダ大学 スコット K. パワーズ
テネシー大学 エドワード T. ホーリー

 『パワーズ運動生理学(Exercise Physiology: eory and Application to Fitness and Performance)』の第10版は,これまでのすべての版と同様に,運動生理学,臨床運動生理学,ヒトのパフォーマンス,運動学(キネシオロジー)/運動科学,理学療法学,体育学に興味を抱いている学生を対象としている。この教科書の全体を通じた目的は,学生に最新の運動生理学を理解してもらうことにある。本書はさらに,心肺機能を評価するための運動テストをはじめとする運動生理学の数多くの臨床応用や,健康関連の体力あるいは運動パフォーマンスを改善するための運動トレーニングについての情報も含んでいる。
 この教科書は,学部上級もしくは大学院初年度における1学期分(15週間)の運動生理学の講義で使用されることを想定している。15週間の講義でカバーできる以上の内容を含んでいることは明らかだが,意図してそうしている。あらゆるテーマを網羅するように書かれているので,教員は講義の目的に合わせて最も重要と考える内容を自由に選択すればよい。もし望むのであれば,2学期(30週間)にわたる講義(運動生理学ⅠおよびⅡ)で本書のすべての章をカバーすることも可能である。
今回の改訂で新しくなったこと
 第10版では運動生理学に関する最新の研究成果を取り入れて内容を大幅に改訂した。すべての章にわたって記述の更新と追加を行い,新しい囲み記事と図,最新の文献を加えてある。
新しいトピックと更新された内容
 今回の新しい版では内容の大幅な更新を行った。新しい研究成果を取り入れて各章の記述の更新と追加を行い,囲み記事を更新もしくは追加し,新しい図と最新の文献を加えてある。第10版を完全かつ最新なものとするために行った重要な変更は以下のとおりである。
■ 第0章:エルスワース R. バスカーク(Elsworth R. Buskirk)とフランシス A. ヘレブラント(Frances A. Hellebrandt)の業績を紹介する2つの新しい「偉大な先駆者たち」を追加した。
■ 第1章:「推薦図書と重要論文」を更新し,最新の「引用文献」を追加した。
■ 第2章:ストレスに対する細胞の適応において熱ショックタンパク質が果たす役割についての議論を更新した。
■ 第3章:骨格筋でみつかった2種類のミトコンドリア集団の構造と機能を紹介する新しい図と囲み記事を追加した。
■ 第4章:いくつかの図を更新するとともに,最大酸素摂取量(V4O2 max)の測定についての新しい項を追加した。
■ 第5章:多くの図を更新もしくは追加するとともに,運動中のホルモン応答をまとめた新しい表を加えた。成長ホルモンとタンパク質同化ステロイドが骨格筋のサイズと機能に及ぼす効果に関する新しい情報を追加した。
■ 第6章:運動が免疫系に及ぼす効果に関する最新の研究成果を取り入れて内容を更新した。
■ 第7章:筋の感覚器官(ゴルジ腱器官と筋紡錘)についての記述を充実させた。サイズの原理に対する例外についての新しい情報を追加した。さらに,中枢パターン発生器が運動の制御にどのようにかかわっているかについて論じる新しい節を追加した。「臨床への応用」7.2では,コンタクトスポーツにおける慢性外傷性脳症のリスクについての議論を追加した。
■ 第8章:運動に伴う骨格筋の肥大において筋衛星細胞が果たす役割に関する最新の情報を追加した。さらに,運動トレーニングが神経筋接合部の構造と機能をどのように変化させるかに関する新しい情報を追加した。最後に,運動に伴う筋痙攣の原因に関する新しい研究成果を,筋痙攣を予防するための新たな薬理学的アプローチについて論じた囲み記事とともに追加した。
■ 第9章:高齢者における最大心拍数の予測に関する新しい情報を追加した。運動時の筋血流量の調節についての記述を充実させた。運動時の1回拍出量に対する体位の影響を論じる「詳しくみてみよう」9.3を新しく追加した。
■ 第10章:運動時の呼吸調節に関する最新の研究成果を取り入れて内容を更新した。
また,運動時の呼吸にみられる性差に関する新しい研究成果を追加した。
■ 第11章:いくつかの図を更新もしくは追加するとともに,細胞内の酸塩基緩衝系についての記述を充実させた。筋線維タイプ間で緩衝能がどのように異なるのか,また運動トレーニングが筋の緩衝系にどのような影響を及ぼすのかについて論じる新しい項を追加した。さらに,運動時の酸塩基平衡を改善するために用いられる栄養補助食品に関する最新の情報を追加した。
■第12章:新しい図をいくつか加えるとともに,暑熱環境が運動パフォーマンスに及ぼす影響についての議論を追加した。さらに,予冷が運動パフォーマンスに及ぼす効果を論じる囲み記事を追加した。最後に,最新の研究成果を取り入れて,寒冷環境での運動についての記述を充実させた。
■ 第13章:大幅な改訂を行ったこの章では,多くの新しい図を追加するとともに,(1)最大酸素摂取量(V4O2 max)に遺伝が及ぼす影響,(2)持久性トレーニングが骨格筋におけるミトコンドリア容量とミトコンドリア代謝回転に及ぼす影響を論じる2つの新しい囲み記事を追加した。さらに,無酸素性トレーニングに対する筋の
適応について論じる新しい節を追加した。最後に,レジスタンストレーニングに伴う筋の成長を導くシグナル伝達過程に関する新しい情報を追加した。
■ 第14章:この章は内容を大幅に改訂し,慢性疾患の予防における身体活動の重要性に焦点が当てられている。メタボリックシンドロームに関する節は内容を大きく更新し,慢性疾患につながる炎症に身体活動と食事が及ぼす影響についての記述を充実させた。
■ 第15章:身体活動プログラムに参加しようとしている人に対するスクリーニング手順についての記述を大幅に改訂するとともに,新しい図を追加した。最大酸素摂取量(V4O2 max)の新しい全国基準に関する最新の情報を追加した。
■ 第16章:最新の「推薦図書と重要論文」と「引用文献」を追加した。
■ 第17章:各種の特別な集団の身体活動に対する米国スポーツ医学会(ACSM)の推奨事項について新しい情報を追加した。加齢に伴う最大酸素摂取量(V4O2 max)の変化を示した図を新しく加えるとともに,身体活動とがんのリスクの関係を論じる「臨床への応用」の囲み記事を新たに追加した。
■ 第18章:内容を大幅に改訂し,ビタミンとミネラルに関する新しい情報を加えるとともに,新しい『米国人のための食事ガイドライン』についての議論を追加した。
身体組成の測定法についての記述を大きく改訂するとともに,肥満の原因と治療に焦点を当てた。
■ 第19章:ブレンダ・ビグランド-リッチー(Brenda Bigland-Ritchie)の業績を紹介する新しい「偉大な先駆者たち」を追加するとともに,中枢性疲労と末梢性疲労の連関についての記述を充実させた。運動時の筋疲労においてフリーラジカルが果たす役割についての議論を更新し,ケニア人ランナーがなぜ長距離走に強いのか
を説明する新しい情報を追加した。
■ 第20章:最新の研究成果を取り入れて章の内容を更新するとともに,新しい「推薦図書と重要論文」を追加した。
■ 第21章:次の3つの新しい囲み記事を追加した:(1)持久性パフォーマンスの向上を制限する生理学的要因は何か? (2)遅発性筋肉痛の治療,(3)コンプレッションウェアは競技中およびトレーニングからの回復中にアスリートに利益をもたらすか?
■ 第22章:新しい図を加えるとともに,女性アスリートの三主徴に関する最新の研究成果を追加した。最近提案された「女性アスリートの三主徴」にかわる新たな用語についても論じた。
■ 第23章:ACSMが2016年に発表した栄養とパフォーマンスに関する公式見解からの新しい情報を追加するとともに,アスリートが筋グリコーゲン貯蔵量の少ない状態でトレーニングを行うことのメリットと問題点についての記述を充実させた。
アスリートのタンパク質必要量についての記述を充実させるとともに,長距離走のような持久性運動中に糖質を摂取することの重要性について新たに論じた。
■ 第24章:「高い標高で生活し,低めの標高でトレーニングをする」というトレーニング戦略についての議論を更新した。熱中症の予防と対処についての新しい推奨事項を加え,気温や湿度の高い環境でトレーニングをする際に参考とされる湿球黒球温度(WBGT)に関する新たな情報を追加した。
■ 第25章:エルゴジェニックエイドの普及と利用に関する最新データを追加した。
持久性パフォーマンスを改善するための栄養補助食品に関する新たな情報とともに,ストレッチがパフォーマンスに及ぼす効果に関する情報を追加した。

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