Hospitalist(ホスピタリスト)2022年1号

特集:身体診察



 



【無料公開!】



身体診察総論:まずは「通しの身体診察」を実現,継続しよう! 



身体診察実践の具体的な流れを,最大限,実現可能で,継続可能な形にまとめて紹介しています。

本特集のガイドとしてはもちろん,マニュアルのような位置づけで「通しの身体診察」を頭に入れ,生涯ご活用ください。



 



【動画リンク】



3章  頭頸部の診察:activeに身体所見を探しにいくためのポイント

[音声1]甲状腺のBruit



[動画1]Pemberton徴候



[動画2]Dennison徴候



[動画3]頸動脈Bruit(貧血による高心拍出状態に伴うもの)



5章  心音の診察:「聴きにいく」意識をもたなければ聞き逃してしまう

[音声1]Ⅱ音の生理的分裂(仰臥位,3Lで聴診)



[音声2]Ⅱ音の病的分裂(CRBBB)(長坐位,2Lで聴診)



[音声3]Ⅰ音の減弱(Ⅰ度房室ブロック)(仰臥位,心尖部で聴診)



[音声4]生理的Ⅲ音(左側臥位,心尖部で聴取)



[音声5]Ⅳ音(左側臥位,心尖部,ベル型で聴取)



[音声6]AS(坐位,2Rで聴取)



[音声7]TR(全収縮期雑音)(45°坐位,3Lで聴取)



[動画1]TR(内頸静脈拍動とRivero-Carvallo徴候)



[音声8]AR(to and fro雑音)(端坐位,心尖部で聴取)



[音声9]収縮早期雑音(重症MR)(仰臥位,心尖部で聴取)



[音声10]収縮早期雑音(重症MR)(仰臥位,左腋窩で聴取)



 



電子版はこちら(医書JP)

¥5,060 税込
責任編集:北野 夕佳 聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院 救命救急センター・藤谷 茂樹 聖マリアンナ医科大学 救急医学/東京ベイ・浦安市川医療センター
ISBN
978-4-8157-2021-6
刊行年月
2022年9月
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はじめに|身体診察、できていますか?:未来につながる、一生モノの身体診察学習をあなたに
  北野 夕佳 聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院 救命救急センター

総論編
1. 身体診察総論:まずは「通しの身体診察」を実現、継続しよう!
  北野 夕佳
[コラム①]第一印象の把握:疾患ゲシュタルトに一致するかが診断の鍵
  吉野 俊平 飯塚病院 集中治療科/総合診療科

各論編
2. ①頸静脈の診察:内頸静脈の拍動はさまざまなことに活用できる
  鵜山 保典 福島県立医科大学 会津医療センター 総合内科
2. ②末梢動脈の診察:動脈疾患の範囲と重症度を正確に知ることができる
  山中 克郎 福島県立医科大学 会津医療センター 総合内科
3. 頭頸部の診察:activeに身体所見を探しにいくためのポイント
  石井 大太 浦添総合病院 病院総合内科
  中野 弘康 大船中央病院 内科
4. 胸部の診察:系統的な視診、触診、打診、特に聴診
  藤本 裕太郎 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科/呼吸器内科
  則末 泰博 東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科/呼吸器内科
5. 心音の診察:「聴きにいく」意識をもたなければ聴き逃してしまう
  石井 大太・鈴木 智晴 浦添総合病院 病院総合内科
6. 腹部の診察:論理的鑑別のためのStep by Step
  ジョエル ブランチ 八尾徳洲会総合病院 臨床教育部
[コラム②]尤度比(LR):EBMをファッションでなく正しく行うための基礎知識
  ジョエル ブランチ
7. 膝、肩の診察:誰でもできるスピーディーな身体診察
  小林 裕幸 筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター/水戸協同病院 総合診療科
8. 手の診察:手を触れることから始まる、身体所見の宝庫
  山田 万里央 聖マリアンナ医科大学 救急医学
  北野 夕佳
9. 腎・泌尿器の診察:「尿路」と一括りにしない! 各臓器の解剖と病態生理を把握し、理解を深めよう
  花篤 弘一 University of Hawaii Internal Medicine Residency Program
  筒泉 貴彦 愛仁会高槻病院 総合内科
10. リンパ節の診察:鎖骨上リンパ節や脾臓は患者に代わって危険信号を出している
  平島 修 徳洲会奄美ブロック 総合診療研修センター
11. 神経系の診察:まずはなるべくツールレスな診察の流れをつかむ
  塩尻 俊明 総合病院 国保旭中央病院 総合診療内科
[コラム③]認知症疑いの診察:各種スケールを用いた3つのステップで認知症を診断する
  片岡 仁美 岡山大学病院 総合内科・総合診療科
[コラム④]女性器(乳房、骨盤内臓器、会陰)の診察:必要性や限界を知ったうえで、患者との相談および許可を得て行う
  堀内 正夫・平岡 栄治 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科
[コラム⑤]歩行の評価:歩行の異常から想起できる病変
  鵜山 保典
[コラム⑥]現代では知られなくなった気胸の身体所見「コインテスト」:画像検査優位の時代、身体診察は不要な技術なのか?
  清田 雅智 飯塚病院 総合診療科
12. フォーカス不明の発熱:不明熱診療における身体診察の勘所
  家 研也 聖マリアンナ医科大学/川崎市立多摩病院 総合診療内科
13. 体重減少と全身倦怠感:過剰検査と見逃しのジレンマのなか、身体診察でフォーカスをどう絞っていくか
  官澤 洋平 総合病院 愛仁会明石医療センター 総合内科

【連載】
Clinician Update
   官澤 洋平・石丸 直人 愛仁会明石医療センター 総合内科

未来につながる、一生モノの身体診察学習をあなたに

「身体診察」は、総合内科診療、救急診療のみならず、あらゆる医療において必要不可欠な要素です。筆者は、内科外来~総合内科病棟~救急外来~集中治療室で勤務しており、実務を回すこと、患者を安全に迅速に評価し、治療介入を開始し、しかるべき場所へ引き渡す、あるいはコンサルトすることの重要性を十分認識していますが、決して「忙しくて身体診察ができない」とは思いません。むしろ「的確な、的を絞った、スピーディーな身体診察」が、これらの迅速な評価・介入のために必要不可欠であることを、日々の臨床を通して痛感しています。
日本の医療において、身体診察は、現在「市民権」を失いつつあるかもしれません。電子カルテ内のデータのみを見て患者を触らずに診療する、研修医トレーニングにおいても身体診察はおざなりにされたまま修了してしまっている、というような状況が散見されます。コロナ禍が身体診察離れに拍車をかけているということも聞きます。実際、聴診など感染のリスクがある行為は、病態的に不明な点がなければ不必要に繰り返さないほうが望ましいとはいえます。しかし、日々コロナ診療に濃厚に従事しているからこそ、筆者は自信をもって、「全員にCTを撮像するわけにはいかない状態」での適切な判断に、身体診察(および問診)は生涯必要不可欠であると言い切ることができます。次の世代に「必要な身体診察は継続して行う」ことを伝えるのが私たちの世代の責務であり、簡潔に、迅速に、身体診察をとれるようになれば、時代の流れを変えていけると信じています。
本特集は、最もHigh Yieldな身体診察項目を網羅し、これ1冊を通読することで基本を押さえることができます。身体診察をラジオ体操のように何度となく繰り返し行うことにより、「型」として定着させ、自分の医療技術の一部として体得していきましょう。読者の皆さんが明日から自信をもって患者さんのためになる身体診察ができるようになることを願っています。
北野 夕佳

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