先生、このへんどうでしょう? 対談から学ぶCKD診療スタンダード

  • 未刊

2024年7月下旬発売予定!



非専門医にも 読みやすく わかりやすい



CKD(慢性腎臓病)診療のエッセンスをガイドラインに準拠して取り上げ、非専門医にもわかりやすく読み切れるボリュームでまとめた書。「ある一般内科医むけの研究会に講師として招かれたベテラン腎臓内科医ふたりが、CKD診療のこれまでの変遷、ポイントや悩みどころを、各種ガイドラインを踏まえながらたっぷりと語る」 設定の対話形式で収載。CKD患者を外来で診る内科医をはじめとした医療従事者の標準的な診療の実践に役立つ。

¥3,520 税込
今井直彦(聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科 准教授/聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院腎臓・高血圧内科 部長)・塚原知樹(シカゴ大学病院腎移植内科 フェロー)
ISBN
978-4-8157-3109-0
判型/ページ数/図・写真
四六判 頁272 図27
刊行年月
2024年7月
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はじめに

1 CKD診断とその臨床的意義
CKDを見逃さずに診断しよう/蛋白尿の定性の限界を知っておこう/なんで“3カ月”なの?/eGFRcrだけでなくeGFRcysも測定してみよう/蛋白尿・アルブミン尿を測定しよう/CKDの原因の評価はとても大事/CKDでの腎生検の適応/CKDの進行をどう評価するのか/尿蛋白±が2年連続でも紹介に!

2 高血圧と心不全
高血圧はCKDとCVDのダブルリスク因子/糖尿病と蛋白尿の有無で変わる,血圧管理目標/糖尿病合併例では130/80mmHg未満をJust Do It!/糖尿病非合併例も130/80mmHg未満を目指してよい/血圧低下による転倒,骨折はNG!/収縮期血圧と拡
張期血圧,メインはどっち?/蛋白尿がなければ,腎臓内科医はACEI/ARBを推さない/ファンタスティック・フォーとCKD/今はまだ,心保護薬のARNI(アーニー)

3 高血圧性腎硬化症と腎動脈狭窄症
本当に“良性”?:高血圧性腎硬化症/腎動脈狭窄症/使いたいのに使えないRAS阻害薬

4 糖尿病関連腎臓病
ざっくりいうと「糖尿病+CKD=DKD」/微量アルブミン尿=血管傷害のサイン=「微量」ではない!/利尿薬あれこれ/DKD+顕性アルブミン尿=HbA1c7.0%未満は目安/DKDの糖尿病薬その1:メトホルミン+SGLT2阻害薬,その2:GLP-1受容体アゴニスト/SGLT2阻害薬にも限界とリスクはある/DKDの集学的治療を支える人財を活かそう

5 脂質異常症・高尿酸血症
CKD患者の高尿酸血症:そもそも,治療は必要なの?/CKD患者の脂質管理:まずはLDLをしっかり下げよう/どこまで気にする?中性脂肪

6 生活習慣
患者さんのニーズに応えよう!/腎臓にもよくない喫煙/CKDと飲酒:百薬の長か,交絡因子か?/コーヒーに期待している腎臓内科医/耳の痛い,口腔衛生の話/水飲み神話を信じるな!/腸活は腸のためならず?/不眠と夜間頻尿から逃げない!/運動?してください!/COVID-19とAKIとCKD/一般的なワクチン?打っていいですよ!/多職種の“ワンチーム”でCKDにタックル!

7 CKDの進展と肥満・メタボリックシンドローム
CKD患者とメタボリック症候群:elephantintheroom/GLP-1受容体アゴニスト外来/すべての道はCKDに通ず?

8 栄養
不可欠な管理栄養士と,推奨される介入/蛋白制限はほどほどに,栄養士と一緒に/カリウム摂取も,ほどほどに/遠い目標,食塩6g/アシドーシスの食事療法は『推奨できない』から『提案する』へ

9 腎性貧血
それ,本当に腎性貧血ですか?~大腸がんを見逃すこと勿れ~/鉄の補充を忘れていませんか?/やみくもに鉄を投与しても無駄/正常値にしなくてよい腎性貧血治療/腎性貧血治療の切り札?“HIF-PH”阻害薬

10 CKD-MBD(mineral and bone disease)
リン吸着薬は何のため/リン吸着薬,たくさんあるけど...?/カルシウムに拮抗し,石灰化を抑制するマグネシウム/天然型は日光とサケ,活性型は薬のビタミンD/CKD-MBDと骨粗鬆症,どちらも大切/PTH製剤とSERM(サーム)/活性型ビタミンD

11 薬物治療
治療薬:Now and Then/球形吸着炭/炭酸水素ナトリウム/SGLT2阻害薬は万能薬?/RAS阻害薬をやめなくていいの?/注意すべき薬物/そのPPI,本当に必要ですか?/用量調節しても安心できない抗ウイルス薬/CKD患者への鎮痛薬の選択/副作用のデパート:NSAIDs/アセトアミノフェンと死語? フェナセチン腎症/ガバペンチノイド/オピオイド/CKDにもあるシックデイルール

12 妊娠
妊娠についてどのように話し合うか/CKD合併妊娠の胎児への影響はどれくらいか/“妊娠中毒症”改め,“妊娠高血圧性腎症”/妊娠高血圧性腎症は内皮細胞の異常/腎予後について:妊娠するとCKDが平均2.5年進行する?/近年禁忌が削除された,妊娠中に用いられる降圧薬/妊娠中の降圧目標は低下傾向にある/妊娠中に避けるべき/継続すべき免疫抑制薬/移植と妊娠について押さえるべき点

13 高齢者
ますます増える高齢者CKD/人生100年時代のCKD診療

14 透析導入
腎臓内科への紹介:the sooner,the better/「終わりではなく始まり」の腎代替療法に多職種で備えよう/CKDのCVDスクリーニング:レナリズムとハーティズムを越えて

15 腎移植
誤解していませんか?腎移植/腎移植への誤解を解く/レシピエントになれる人,なれない人/逃してはいけない移植施設への紹介のタイミング/腎移植ドナーは“健康エリート”/この対談を振り返って:ふたたびNow and Then

あとがき

索引

はじめに

2024 年のある日,とある地域の内科医向けに研究会が開催された。テーマは『内科医のためのCKD 診療のポイント』。ベテラン腎臓内科医である椎家氏と陣内氏のおふたりを講師に招き,お互いの日々の臨床を軸に,これまでのCKD 診療の変遷,ポイントや悩みどころを,各種ガイドラインを踏まえながらたっぷりと語ってもらった。本書はその記録である。

…という設定のもと,著者ら(今井・塚原)は本書を執筆した。したがって本書に登場する「Dr. 椎家」「Dr. 陣内」は,あくまでも架空の人物であることをご承知おきいただいたうえで読み進めていただけるよう,ここにお願いする次第である。


Dr. 椎家:総合病院 腎臓内科 部長
1997 年卒。大学病院,総合病院での研修ののち,2003 年より米国留学,2008 年に腎臓内科フェローシップを修了し帰国。2016 年より現職。

Dr. 陣内:大学病院 腎臓内科 診療科長
1997 年卒。2007 年より米国留学,2010 年に腎臓内科フェローシップを修了し帰国。2017 年より現職。


あとがき

本書を手に取り,最後までお読み頂いた読者にまずは感謝申し上げたい。そして読者が本書の最大の特徴である対談形式を楽しんで頂けたのであれば幸いである。数ある本書のような参考書(?)の中でも対談形式(しかも架空の!)で書かれているものはほとんどないのではないだろうか。
 今回,このような対談形式で書くという試みをしてみた背景には私の研修医時代の経験がある。当時の指導医に,座談会形式の特集はEBM の枠を超えて,臨床医としてさまざまな先生のスタイルを学ぶことができ,勉強になるから読むと良いといわれた。その後しばらく,商業誌を含むさまざまな雑誌の座談会形式の特集を読み漁った。これは卒後間もない私にとって,EBM の枠を超えた多様な“学び”が得られた貴重な経験であった。
 本書は対談形式にすることにより堅苦しさをなくし,より読みやすくなるよう心がけた。そして,多少なりとも指導医のスタイルを出すことで何らかの“学び”を得られるようにしたつもりである。読者に著者の想いが伝わっているようであれば嬉しい。
 今回の企画を成立させるにあたり,共著者となることを御快諾いただいた塚原知樹先生に深謝したい。そして最後に,毎回丁寧な編集をしてくださり,筆の遅い私に辛抱強くお付き合いくださったMEDSi 社の水野資子様に御礼申し上げたい。

2024 年6 月
今井直彦


あとがき
〔interestの〕本質的な意味は語根,すなわちラテン語のinter—esse——それの〈中に,(あるいは)間にある〉——に含まれている。
 エーリッヒ・フロム
『生きるということ』(紀伊國屋書店,佐野哲郎 訳)より

 外来診療には,「エビデンスなどの知識」「全人的な臨床経験」「患者・家族ナラティブの理解」などさまざまな力が求められる。しかし,これらすべてを十分に活用していると自信をもって言える医師は,そう多くないかもしれない。なぜだろうか?
 
一つには,外来診療に独学の要素が強いためかもしれない。指導医がいつでも診察室の陰で待機している教育病院ばかりではないし,診察室が隣の医師でさえ,話す機会がほとんどないこともある。
 あるいは「何が正解か」が分かりづらいためかもしれない。自分なりに勉強し,現場の経験を積んで確立した診療のスタイルが,他の医師たちのスタイルと違っていたからといって,一概にどちらがどうとは言えない。
 手術の技を学び合う外科医のように,内科医が外来診療の力を学び合えるよい機会はないものか? と思っていたところ,本書の企画を頂いた。執筆してみると,多くの知識や智恵,視点を得ることができ,外来診療のレベルアップに役立った。現実にも,このような対話の機会が増えるとよいなと思う。
 医師の〈中に,(あるいは)間にある〉ものが含まれているので,面白い(interesting)ことはフロム先生お墨付き? のはずであるが…本書が読者諸賢の診療を何かしら豊かにしたなら,望外の喜びである。
 最後に,私を共著者にしてくださった今井直彦先生,本書を活き活きとしたものに仕上げてくださったMEDSi 社の水野資子様に感謝申し上げる。
2024 年6 月
塚原知樹

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