CT・MRI正常所見ポケットアトラス 第2版

大好評「CT・MRI画像解剖ポケットアトラス」シリーズと同一著者による姉妹書、待望の改訂

画像診断レポートの模範的な書き方,系統的な読影の仕方,正常と異常の鑑別指標を学べる


復刊希望の数多の声にお応えすべく26年ぶりに改訂。CT・MRIによる頭部から足部に至る全身の正常画像所見“のみ”を典型的なキー画像に絞り収載し、読影時に参照すべき情報を簡潔かつ体系的に整理。改訂版翻訳に際し日本の読者に向け100箇所におよぶ情報を追記。また本文デザインを刷新し、重要データと画像の関連づけがより明確になった。放射線科医をはじめ各科医師、研修医、メディカルスタッフにとって、臨床現場で頼れる一冊。

¥4,400 税込
原著タイトル
CT- und MRT-Normalbefunde, 3rd Edition
監訳:南 学(筑波大学名誉教授)・訳:小林有香(東京共済病院放射線科部長)
ISBN
978-4-8157-3136-6
判型/ページ数/図・写真
A5変 頁256 図7 写真202 2色
刊行年月
2025年9月
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CT
頭頸部
 脳
 下垂体
 側頭骨
 眼窩
 副鼻腔
 頸部軟部組織

胸部
 胸部

腹部
 上腹部
 肝臓
 膵臓
 腎臓
 副腎
 女性骨盤
 男性骨盤

脊椎
 頸椎
 胸椎
 腰椎

MRI 
頭頸部
 脳
 下垂体
 内耳道,側頭骨
 眼窩
 副鼻腔
 頸部軟部組織

胸部
 胸部
 乳腺

腹部
 上腹部
 肝臓
 腎臓
 副腎
 女性骨盤
 男性骨盤
 精巣

脊椎
 頸椎
 胸椎
 腰椎
 仙腸関節

関節
 顎関節
 肩関節
 肘関節
 手関節
 股関節
 膝関節
 足関節

特殊検査
 頭部MRA(MR 動脈撮像法)
 頭部MRV(MR 静脈撮像法)
 腎動脈MRA
 骨盤・下肢MRA
 MRCP(MR 胆管膵管撮像法)
 頸部MRA

文献
索引

第2 版の発刊に際して

 1999 年に本書のドイツ語を訳者の小林有香先生と苦労しながら翻訳したのは,今から25 年以上も前になる。当時放射線科医歴15 年目の者として若手放射線科医を指導していた私は自分の復習も兼ねて,本書を訳させていただいた。その頃,放射線診断学はアナログ画像からデジタル画像の世界へと一転し,CT,MRI,超音波画像などの断層画像を中心とした診療へと発展していた。そしてデジタル画像はすべてPACS(picture archiving and communication system)に取り込まれ,データを迅速に読み込み,3 次元データの取得およびその解析が日常的に診療に組み込まれてきた。さらに現在ではそのデジタル画像を人工知能が解析し,指定された読影項目については一般の放射線科医と同等以上のレベルを達成するまでとなった。加えて画像診断レポートの大量のテキストデータは,進歩の目覚ましいLLM(large language model)を通し,自動的に診断レポートを作成させる試みが世界中で行われている。
 そのような状況下で,30 年以上も前の本書を復刊して欲しいという要望がMEDSi 編集部に多数寄せられたというのは,私にとって非常な驚きでもあり,また大きな喜びでもあった。本書原著はMöller 先生とReif 先生によるもので,内容について基本的に大きな変化がないため,第2 版(2015 年),第3 版(2023 年)と改訂があったものの,少数の誤植訂正などに限られ,大きな変更はなされていない。なお両先生によるポケットアトラスシリーズの『CT・MRI 画像解剖ポケットアトラス(MEDSi 刊)』原著は現在も精力的に改訂され,多くの画像診断医にとって机上の友となっている。
 本書は,各画像検査項目について正常画像レポート見本,チェックリスト,画像に関する正常値データが系統的に並べられている。放射線診断を学び始めた研修医や医学生にとっては本書を元に画像診断レポートの模範的な書き方,系統的な読影の仕方,正常と異常の鑑別指標を学ぶのが非常に有用と思われる。
 特に現在,欧米では画像診断レポートのstructured report 化が進んでおり,その基本を身につけるためにもこのようなアプローチはより重要性が増してきていると思われる。画像に映っている解剖学的構造を隅々まで順序よく読影し,その正常・異常の判断を自然にできるようにするためのトレーニングの重要性は私が放射線診断医を目指した40 年以上前も現在も変わらないどころか,今後AI 診断の普及に対抗するためにはより早くその基礎的能力を身につけておく必要があろう。初版の序でも記したように,初学者は本書を元に1 枚1 枚の画像をじっくり時間をかけて順序だててチェック項目を押さえていき,少なくとも100 件くらいの読影をこなせば,一見回り道のように思える作業も結局は上達への一番の近道になると考える。
 初版の際にも,わが国の実臨床にあわせて押さえておいたほうがよいと思われるチェック項目を,原著のオリジナリティを損なわない程度に*を付記して追加したが,せっかくの機会でもあるので本書においても再考し,できる限りの追記を行った。本書が画像診断を習得しようと決意された若手や彼らを指導する立場にある上級医の方々にとって少しでもお役に立てば,われわれにとってこれに優る喜びはない。
 最後に,今回も丁寧に原著の翻訳を行ってくれた小林有香先生のご尽力に深謝する。また本書の復刊の企画をくださり,原稿の提出がしばしば遅れがちなわれわれを常に励ましてくださったMEDSi 編集部の綱島敦子様,後藤亮弘様,正路 修様に心から御礼申し上げる。
2025 年7 月
南 学

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