INTENSIVIST(インテンシヴィスト) 2021年4号

特集:麻酔



ICUには多くの術後患者が入室していますが,術後管理には術中の麻酔の知識が必要な事柄もあります。本特集は,「麻酔」をテーマとして,①麻酔科をバックグラウンドにもたない集中治療医にとっては,術中麻酔管理の現状,術後に遭遇する麻酔関連のトラブルシューティング,非挿管患者に対する処置時の鎮静方法を通じて,より麻酔が身近になるよう,②麻酔科をバックグラウンドにもつ集中治療医にとっては,知識の整理およびアップデートができるよう構成しました。



INTENSIVIST0号(創刊当時の座談会の模様)はこちら




  • 「世界標準の集中治療を誰にでもわかりやすく」をコンセプトに、若手医師の育成や情報交換を目的として発足した「日本集中治療教育研究会」(Japanese Society of Education for Physicians and Trainees in Intensive Care=JSEPTIC)の活動をベースに、年4回発行。

  • 毎号1つのテーマを決め、最新のエビデンスに基づいて、現在わかっていること/わかっていないことを検証、徹底的に解説。施設ごとに異なる診療を見直し、これからの集中治療のスタンダードを提示する。

  • 重症患者の治療にあたる医師として最低限必要な知識を手中に収めるべく、テーマは集中治療にとどまらず、内科、呼吸器、救急、麻酔、循環器にまで及び、ジェネラリストとしてのインテンシヴィストを追求する。

  • 集中治療専門医、それを目指す若手医師をはじめ、専門ナース、臨床工学技士、さらには各科臨床医に対し、集中治療を体系的に語り、議論し、意見交換ができる共通の場(=アゴラ)を提供する。



 











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特定非営利法人 日本集中治療教育研究会




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¥5,060 税込
責任編集:飯塚 悠祐 自治医科大学附属さいたま医療センター 麻酔科・集中治療部/ 林 淑朗 鉄蕉会亀田総合病院 集中治療科/ 讃井 將満 自治医科大学附属さいたま医療センター 麻酔科・集中治療部
ISBN
978-4-8157-2012-4
刊行年月
2021年10月
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はじめに:周術期管理の真のスペシャリストになるために〜麻酔を知る〜
飯塚 悠祐 自治医科大学附属さいたま医療センター 麻酔科・集中治療部

Part 1 麻酔総論(生理学) 麻酔科医による術中管理の目的と実際
1.麻酔薬総論:全身麻酔薬の発展と作用機序
萩平 哲 関西医科大学 麻酔科学講座
2.鎮痛薬総論:薬理作用,使用方法,使用上の注意点
佐倉 考信 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 麻酔・蘇生学講座
3.筋弛緩薬総論:薬理作用と特徴,拮抗薬,作用遷延,モニタリング方法
道宗 明 日本大学医学部麻酔科学系 麻酔科学分野
4.区域麻酔 ①硬膜外麻酔:術後早期に合併症なく良好な鎮痛を得るために
原 かおる 松江生協病院 麻酔科
佐倉 伸一 島根大学附属病院 手術部
5.区域麻酔 ②末梢神経ブロック:適切な周術期鎮痛を提供する
田中 暢洋 奈良県立医科大学 麻酔科学教室
【コラム】“Standing on the Shoulders of Giants”:全身麻酔による意識消失作用機序解明の歴史
川上 定俊 千葉大学医学部附属病院 麻酔・疼痛・緩和医療科
【コラム】小児期における麻酔薬と脳神経の発達:麻酔薬の神経毒性と神経保護効果の今
森田 知孝 成田富里徳洲会病院 麻酔科
6.輸液管理:適切な輸液管理と輸液製剤で最適化を目指す
滑川 元希 三井記念病院 麻酔科
野村 岳志 東京女子医科大学 集中治療科
7.心血管作動薬・血圧管理:周術期低血圧への対応
平田 直之 札幌医科大学医学部 麻酔科学講座
8.人工呼吸:個々の患者に最適な呼吸器設定をするためのストラテジー
岩崎 夢大 東北大学大学院医学系研究科 麻酔科学・周術期医学分野
9.ICUへの申し送り:「情報」「責任」「環境」の3つの要素を調和させる
小林 直也 東北大学大学院医学系研究科 麻酔科学・周術期医学分野

Part 2 術後早期合併症
10.呼吸不全:高リスク患者の早期同定と積極的な危険因子の修正でケアを最適化する
下薗 崇宏 神戸市立医療センター中央市民病院 麻酔科・集中治療部
11.ショック:術後患者の特殊性と管理の実際
森松 博史 岡山大学病院 麻酔科蘇生科
12.疼痛管理:痛みの悪化にはオピオイドのタイトレーション
井上 莊一郎 聖マリアンナ医科大学 麻酔学教室
13.術後悪心・嘔吐(PONV):最新の指針にもとづく発症予測・予防・治療
関根智宏・杉野 繁一 東北大学大学院医学系研究科 麻酔科学・周術期医学分野
14.低体温症・シバリング:術後患者の管理のための機序と予防・治療方法
近藤 悠生・飯塚 悠祐 自治医科大学附属さいたま医療センター 麻酔科・集中治療部
15.硬膜外麻酔のトラブルシューティング:効きすぎ,鎮痛効果不良を見逃さない
松永 渉 国立成育医療研究センター 手術・集中治療部 麻酔科
16.覚醒遅延・覚醒時譫妄:原因特定のためのアプローチとマネジメント
山口 直城・則末 泰博 東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科 集中治療部門

Part 3 処置時の鎮静・鎮痛(procedural sedation and analgesia)
17.処置時の鎮静・鎮痛(PSA):施行前の評価と薬物の選択
深野 賢太朗 自治医科大学附属さいたま医療センター 麻酔科・集中治療部
18.MRIの麻酔:最低限の鎮静,最大限の安全性を目指す
有野 聡 公立昭和病院 救急科
下里 アキヒカリ 健和会大手町病院 麻酔科・集中治療科
【コラム】術中危機的偶発症と日本麻酔科学会麻酔関連偶発症例調査:その変遷と今後の課題
澤 智博 帝京大学医学部 麻酔科学講座/帝京大学 医療情報システム研究センター

連載
■え?知らないの?体外設置型補助人工心臓を管理するうえで,知っておくべきポイント
〈シリーズ構成:森實 雅司 済生会横浜市東部病院 臨床工学部〉
柏 公一 東京大学医学部附属病院 医療機器管理部
■最新エビデンスを読む
第1回:ERC/ESICM蘇生後ケアに関する集中治療ガイドライン2021
櫻井 千浪 東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科 集中治療部門
片岡 惇 練馬光が丘病院 総合救急診療科 集中治療部門
■特別寄稿
2021 PICU Awareness Week in Japan 2021年5月10日〜14日:ウェブ企画・運営の経験
德平 夏子 2021 PICU Awareness Week in Japan運営委員長
■Lefor’s Corner
第42回:Vascular Access and Hemodynamic Monitoring
Part XXIII:Pediatric Vascular Access─Placement:Difficulty and Site Selection
Sarah Honjo Juntendo University Hospital
Risa Hosomi Department of Nursing, Japan Red Cross Kyoto Daini Hospital
Alan Kawarai Lefor Department of Surgery, Jichi Medical University
■集中治療に関する最新厳選20論文
田邊 翔太 松江赤十字病院 救急総合診療科
吉田 英樹 聖マリアンナ医科大学 救急医学

■倫理規定
■次号予告

2021-11-01

【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。

675ページ,表1「麻酔薬のターゲット」最下段
(誤)文献9より許可を得て転載
(正)文献14より許可を得て転載

2021-11-01

【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。

636ページ,本文左段の上から1行目

(誤)ほかのオピオイドと比較して脂溶性が低いため
(正)ほかのオピオイドと比較して脂溶性が高いため

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