2026年7月下旬発売予定!
特集:内科医が診る救急疾患,マイナー疾患
困ったときに求められる現場での実践知
超高齢社会が進む日本において、そして慢性的な医師不足の日本において、自分の専門分野を超えて複数の臓器障害、疾病を診ることは、臓器特異的な高度専門医療に携わる一部の医師を除いて、避けては通れない。
また、救急外来での患者の受診だけでなく、入院で担当している患者の予想外のトラブルにおいても、自分が専門でなくても対応せざるを得ないことは日常茶飯事である。患者が暴れている、尿道カテーテルを自己抜去した、転倒して皮膚が破れた…などトラブルは絶えず、忙しい外来病棟管理をしながら患者の臨時対応を行わなければならない。
救急医は増加傾向にあるもののその数は微々たるものであり、日本に救急医が充足するには相当な年月を要する。現状の医療体制のなかで、非救急医が自分の専門分野を超えて診療の質を上げるためには、「専門医や救急医はどのような目線、角度でその疾患をとらえ、どう対応しているのか」を学ぶことが必要である。
本特集はそのようなニーズのもとから生まれた。単なるマイナー疾患のHow to本ではなく、解剖学や生理学をおさえておくことでその疾患の根本的な病態を理解することができ、応用が効き、汎用性の高い実践知として身につけることができると考える。各分野に精通した専門家に、救急医としての目線、非専門医であるホスピタリストの立場から解説いただいた各項目は、まさに救急外来、病棟に置いておき、困ったときに確認することで目の前の患者の診療に役立てることができる一冊であると確信する。
はじめに. 困ったときに求められる現場での実践知:日本の救急医療体制の現状で
日比野 将也 藤田医科大学 岡崎医療センター 救急科
1. 熱中症:重症度にかかわらず、Active Coolingは集学的治療の中心を占める
神田 潤 日本医科大学 武蔵小杉病院 救命救急科
2. 創傷処置①:創傷解剖学・生理学および創傷処置の実践:治癒過程を頭に入れておき、自分なりの創処置法を確立しよう
井上 哲也 練馬光が丘病院 総合救急診療科 救急部門
2. 創傷処置②:創傷洗浄、湿潤療法、ドレッシング材、外用薬、陰圧閉鎖療法:目的とエビデンスに基づいた選択法を知っておく
山田 万里央 聖マリアンナ医科大学 救命救急センター
[コラム①]スキン-テア:まずは発生自体を認識し、発生リスクの推定と組織欠損の評価を行おう
石川 環 東北福祉大学 健康科学部 保健看護学科
[コラム②]褥瘡:保存的局所治療のための外用薬とドレッシング材の使い分け
倉繁 祐太 倉繁皮ふ科医院
3. 中毒:原因物質に迫りつつABCを守り、適切な治療につなぐには
千葉 拓世 埼玉医科大学医学部 臨床中毒科
[コラム③]薬剤の離脱:生理学と治療のエビデンスの観点から
渡邉 匡彦 藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座
日比野 将也
4. 低体温:どのように温め、いつ動かすか? 悪化・急変に先回りするには
佐藤 信宏 新潟市民病院 救急科
5. 動物咬傷:創傷処置以降の感染症とenvenomation
塚本 英里・山口 裕 沖縄県立中部病院 救急科
6. 鼻出血:実践的な止血手技から、背景疾患・最新エビデンスまで
高橋 優二 重工記念長崎病院 総合内科
宗 謙次 北九州総合病院 耳鼻咽喉科
7. 熱傷:急性期においては、局所所見と全身状態を合わせた評価・介入が求められる
茂野 綾美 東京大学大学院医学系研究科 公共健康医学専攻/JCHO中京病院 救急科
8. 泌尿器科関連:尿道カテーテルのマネジメントと急性陰囊症への対応
福島 俊太朗 亀田総合病院 救命救急センター
田邊 翔太 松江赤十字病院 救急部
9. 眼球関連:角結膜異物とアルカリ眼症:上眼瞼は必ず翻転して確認、アルカリ眼症では即時洗眼
清水 啓史 たわやま清水眼科/島根大学医学部 眼科学講座
10. 精神疾患:カタトニア、悪性症候群、セロトニン症候群:診断に至らずとも、支持療法に徹すれば道は拓ける
久村 正樹 藤田医科大学 岡崎医療センター 救急科
11. 外傷:見逃さない・急変させない! 股関節と骨盤の骨折に対する診療戦略
佐藤 史和・鱶口 清満 湘南鎌倉総合病院 救急総合診療科
【連載】
ホスピタリストとエキスパートで深読み! 診療を変える最新論文:第4回 REDUCE-AMI試験
小野 雅敬 愛仁会明石医療センター 総合内科
杉崎 陽一郎 神戸大学医学部附属病院 循環器内科
Clinician Update
官澤 洋平 神戸大学医学部附属病院 総合内科
石丸 直人 愛仁会明石医療センター 総合内科




























