即戦力が身につく肝胆膵の画像診断

読影力+鑑別診断のセンスをみがく!

「即戦力が身につく画像診断」シリーズ第3弾。はじめに現症・経過を示したのちに症例画像を示して、所見を解説、診断(疾患名)を明らかにするという実地診療に沿った構成の実践書。139の症例を3段階の難易度に分け、診断名を類推できないようアトランダムに配置、日常診療での読影をリアルに再現する。読影力だけでなく、豊富な鑑別疾患を典型画像とともに配置して、鑑別診断の能力もアップできる。中間に「問題」末尾に「解答」を置き、専門医試験にも役立つよう配慮。放射線科の研修医・専門医のみならず、肝胆膵領域の医師にも役立つ好著。



電子版はこちら(医書JP)

¥8,580 税込
編集:吉満研吾(福岡大学医学部放射線医学教室教授)・石神康生(九州大学大学院医学研究院臨床放射線科学分野教授)
ISBN
978-4-8157-3070-3
判型/ページ数/図・写真
B5 頁556 写真1270 図9
刊行年月
2023年4月
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Level 1 (入門編):専門医試験を想定したレベル(52)
Level 2 (実力編):診断専門医試験を想定したレベル(55)
Level 3 (挑戦編):診断専門医の実力を伸ばすレベル(32)
(各レベル内の症例は,アトランダムに配列)

<部位別症例数>
先天奇形・発育異常 (11)
炎症性疾患(34)
腫瘍・腫瘍類似疾患(64)
外傷(3)
代謝疾患(5)
その他の疾患(14)
小児(8)
(計139)

目次―疾患別

先天奇形・発育異常
重複胆囊
副肝管
膵・胆管合流異常
膵管融合不全
膵低形成
肝副葉
Caroli病
胆管過誤腫症
腹腔動脈、肝動脈の正常解剖
門脈輪状膵
門脈・胆管分岐の正常変解剖

炎症性疾患
ウイルス性肝炎・アルコール性肝炎
非アルコール性脂肪肝炎
肝硬変
幼虫移行症(肝)
肝エキノコックス症
肝結核
肝好酸球浸潤
自己免疫性肝炎
肝内胆管結石症
Fits-Hugh-Curtis症候群
細菌性肝膿瘍
アメーバ性肝膿瘍
真菌性肝膿瘍
急性胆囊炎
慢性胆囊炎
気腫性胆囊炎
壊疽性胆囊炎
胆囊捻転症
黄色肉芽腫性胆囊炎
陶器様胆囊
胆囊結石
総胆管結石
胆道結石のDECT
Mirizzi症候群
急性胆管炎
原発性硬化性胆管炎
免疫チェックポイント阻害薬による硬化性胆管炎
IgG4関連硬化性胆管炎
急性膵炎
慢性膵炎
膵仮性囊胞
被包化壊死(膵)
groove膵炎
自己免疫性膵炎

腫瘍・腫瘍類似疾患
肝血管腫
肝血管腫(非典型例)
肝硬化性血管腫
単純性肝囊胞(と類似疾患)
壁在結節を伴う出血性肝囊胞
multicystic biliary hamartoma
再生結節(肝)
限局性結節性過形成(FNH)
異型結節(肝)
肝血管筋脂肪腫
肝細胞腺腫
肝細胞腺腫の亜型
肝粘液囊胞性腫瘍
過形成結節(肝
肝紫斑病(肝peliosis)
MALTリンパ腫(肝)
炎症性偽腫瘍(肝)
胆管内乳頭状腫瘍
肝pseudolipoma
原発性肝細胞癌
原発性肝細胞癌の多段階発育
肝細胞相で高信号を呈する原発性肝細胞癌
肝内胆管癌
転移性肝腫瘍
肝悪性リンパ腫
肝血管肉腫
類上皮性血管内皮腫(肝)
肝腺扁平上皮癌
硬化型肝細胞癌
細胆管細胞癌(細胆管癌)
通常型膵癌
膵上皮内腫瘍性病変
膵腺房細胞癌
退形成癌(膵)
膵腺扁平上皮癌
膵粘液癌
groove膵癌
神経内分泌腫瘍(膵)
膵管内管状乳頭腫瘍
膵管内発育型膵腺房細胞癌
膵充実性偽乳頭状腫瘍
出血を伴わない膵充実性偽乳頭状腫瘍
転移性膵腫瘍
膵悪性リンパ腫
膵内副脾
膵管内乳頭粘液性腫瘍
膵管内乳頭粘液性腫瘍(非典型例)
IPMN由来浸潤癌
IPMN併存膵癌
漿液性囊胞腫瘍(膵)
漿液性囊胞腫瘍(膵):非典型例
粘液性囊胞腫瘍(膵)
粘液性囊胞腫瘍(膵):悪性例
リンパ上皮囊胞(膵)
類表皮囊胞(膵)
von Hippel-Lindou病
胆囊良性腫瘍・ポリープ
胆囊内乳頭状腫瘍
胆囊癌
肝外胆管癌
胆囊腺筋腫症
胆囊腺扁平上皮癌
転移性胆囊腫瘍
乳頭部腫瘍

外傷
肝損傷
膵損傷
胆囊・胆管損傷

代謝疾患
脂肪肝
肝アミロイドーシス
ヘモクロマトーシス・ヘモジデローシス(鉄沈着症)(肝)
アミオダロン肝,類洞閉塞症候群
膵脂肪浸潤

その他の疾患
門脈圧亢進症
Budd-Chiari症候群
肝内動門脈短絡
肝内門脈肝静脈短絡
門脈血栓症
Fontan関連肝疾患
Budd-chiari症候群に合併する肝結節
肝サルコイドーシス
Osler-Rendu-Weber病
移植肝
放射線肝炎,放射線性肝障害
膵十二指腸動脈瘤
膵術後合併症(膵液漏、仮性動脈瘤)
hemosuccus pancreatitis

小児
先天性胆道拡張症
胆道閉鎖症
輪状膵
肝芽腫
乳児血管腫/血管内皮腫(肝)
未分化胎児性肉腫(肝)
間葉性過誤腫(肝)
膵芽腫

本書は先に出版され好評を博している「即戦力が身につく画像診断」シリーズの「脳」「頭頸部」に続いて,第3弾として企画された.先行2編のコンセプトを受け継ぎ,臨床情報から画像所見を経て最終診断を提示した後に,より理解を深めるためQ&Aのかたちで疾患の重要な事項を強調する,という形式をとっている.疾患としては肝胆膵の全領域を網羅した139症例を用意した.症例の難易度により「入門編(専門医試験を想定したレベル)」,「実力編(診断専門医試験を想定したレベル)」,「挑戦編(診断専門医の実力を伸ばすレベル)」に区分掲載しているのも先行2編と同様であるが,前から順に各レベルごと読んでいってもよいし,疾患別目次を利用して,疾患系統ごとに,あるいは臓器ごとに読み進むことも可能なように工夫してある.すなわち,どこから読み始めても理解できるように,豊富な鑑別疾患を典型画像とともに配置している点が本シリーズの特徴のひとつと言える. 
放射線診断にはいわゆる「絵合わせ」的な直感力と同時に疾患の成り立ちに基づいた画像所見の論理的考察力が必須であり,特に後者の裏付けがなければ時にとんでもない間違いを起こすことにつながる.これは出来の悪いAIを想定していただければ想像しやすいかもしれない.本書はこの両者を絶妙なバランスで配分することをもう一つの目標とした.急ぐときにはその項目を一通り読み通すだけでもよいが,時間がある際には是非前後の関連疾患や鑑別疾患の項目にもページをめくって目を通していただきたい.それにより,なぜ同じ疾患でも異なる所見が出てくるのか,異なる疾患でも類似の所見を呈しうるのか,が理解できてくると思う.
本書は忙しい日常診療のなかできちんとした成書を系統的に勉強する時間のない,専門医資格の取得を目指すレジデントや肝胆膵を専門としない画像診断医の先生方に向け,取り掛かりのよい症例提示の体裁をとりながらも,読み通すことによって自然に系統的知識が身につけられるように企図されたものである.100%それが達成できたかは定かではないが,少なくともそのニュアンスは感じることができる仕様に出来上がったのではないかと自負している.
今回日本全国の若手から中堅,さらには大家の先生方に執筆者として加わっていただいた.お手数をおかけしたとは思うが,改めて編者らの意図を汲み,的確な方向性でまとめていただいた先生方に深く御礼申し上げる.本書が全国の放射線科医の診療,教育に役立つことを願いつつ,本書の企画を編者らに提案いただいた株式会社メディカル・サイエンス・インターナショナルの正路氏にもこの場をかりて深謝致したい.
 
2023年3月
編 者

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